Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

元徴用工問題、解決策なく長期化へ 報復措置も韓国への影響は限定的

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
47NEWS

 元徴用工への賠償を命じた韓国最高裁の判決を受け、資産差し押さえの書類を被告の日本企業側が受け取ったとみなす「公示送達」の効力が4日午前0時に発生した。韓国の裁判所はいつでも資産の売却命令を出せる状態となった。もし命令を出せば日本は報復措置を取る構えで、戦後最悪と言われる日韓関係は一層深刻な事態に陥る。  残された手続きがあるため、現金化までは半年以上かかるとみられる。その間に、日韓両政府は解決策を模索したい意向だ。しかし、双方の非妥協的な態度は相変わらずで、展望は開けそうにない。日本が対抗措置を取っても韓国への影響は限定的と予想され、問題はいよいよ長期化する様相となっている。(共同通信=内田恭司)  ▽ヤマ場は来年1月以降  日本の植民地時代に非人道的な扱いを受けたとして、損害賠償を求めた元徴用工訴訟。韓国最高裁が原告全面勝訴の判決を下したのは2018年10月30日だ。これを受けて、韓国の地裁支部は被告の日本製鉄に対し、国際的取り決めにより外交ルートを通じて資産差し押さえに関する書類を送達しようとした。

 しかし、日本外務省は「元徴用工問題は日韓請求協定で解決済み」との立場に照らし、通知すれば「国益を著しく害する恐れがある」として拒否。このため韓国の裁判所は今年6月、ホームページなどに掲示することで送達したとみなす公示送達の手続きに入った。   今回、効力が発生したことで、裁判所が直ちに売却命令を出し、現金化されるかのような報道もあるが、それはなさそうだ。この後は、鑑定→命令→通知→競売→配当との流れになることが想定され、時間を要するからだ。  具体的に説明しよう。韓国側が差し押さえているのは、日本製鉄が韓国の鉄鋼大手ポスコと合弁で現地に設立したリサイクル会社「PNR」の株式約19万4千株。だが、PNRは非上場で、株式の価値を鑑定する必要があるため、まずは査定作業に入る可能性が高い。この作業に「2、3カ月かかる」(韓国政府関係者)という。  そして裁判所による売却命令の発出となるが、その場合も関係書類を外交ルートを通じて日本製鉄に送達することが求められる。当然、日本外務省は拒否するため、韓国側が丁寧に手続きを進めるなら、再び公示送達を行うことになる。売却命令の効力発生というヤマ場には、さらに2カ月が必要になり、「早くとも来年1月以降になる」(同)見込みだ。

【関連記事】

最終更新:
47NEWS