戦後革命を起こした1949年の名車 22選 欧米の「未来」を描いたクルマたち
ダッジ・コロネット
長命な「コロネット」の名は、1949年に導入されたダッジの新しいボディスタイルから始まった。 低く張り出した曲線的なボディ形状など、戦前期のスタイリングから大きく前進した。この外観が消費者に喜ばれ、セダン、ステーションワゴン、クーペ、さらにはリムジン版も登場して商業的な成功を収めた。 エンジンにはV8ではなく230立方インチ(3.8L)の直6を搭載し、最高出力103ps、最高速度145km/hを達成する。足踏み式セレクターの3速ATも用意された。
フェラーリ166インテル
1949年まで、フェラーリはレーシングカーしか生産していなかった。同社初のロードカーは166インテルであり、これを機にまったく新しい未来が切り開かれた。 イタリア人技術者のジョアッキーノ・コロンボ氏が設計した2.0L V12は、当時の他車と比べると非常にエキゾチックなエンジンだった。 ボディは複数のコーチビルダーが製作した。その大半はミラノのトゥーリング社によるものだが、他社も洗練されたものからちょっとダサいものまで、さまざまな形を提案した。 ほとんどがクーペで、フェラーリ初の量産モデルとしてクラシックカーの世界でも人気が高い。
フォード・アングリア
E93A型フォード・アングリアは現代で言うところのフォード・フィエスタであり、欧州の多くの人に「人生で初めて運転するクルマ」として選ばれた。 アングリアは他の堅苦しいライバル車に比べれば運転しやすかった。そのシャシーとエンジンはチューニング会社からも支持を集め、さまざまなスポーツカーのベースとなった。 1949年の発売から1953年の生産終了まで、E93Aは10万8000台が販売された。しかし、モーリス・マイナーやスタンダード8などのライバル車が近代的に発展していく中で、徐々に時代遅れとなっていった。
フォード・カスタム
質素ではあるが、フォード・カスタムは「ビッグスリー」が戦後初めて発表した新デザインであり、米国車の歴史において重要な位置を占めている。第二次世界大戦前に遅れをとっていたフォードの威信をかけたモデルだった。 エンジンは、226立方インチ(3.7L)6気筒と239立方インチ(3.9L)V8などを先代モデルから引き継いでいる。それ以外はすべて新しく、2ドアおよび4ドアのセダン、クーペ、コンバーチブル、ステーションワゴンなど、ボディ形状も豊富だった。 先進的なサスペンションと魅力的なスタイリングで、カスタムは大ヒットを飛ばし、コンサルやゾディアックなど1950年代の多くの欧州フォード車に影響を与えた。