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甲高・幅広、外反母趾…。日本人の「足」に関する4つの勘違い

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健康維持には速歩がいい。だが、慌てて実践する前に改めて目を向けたいものがある。それは足そのものと、歩くという運動の特性。どちらも知らないと正しく速歩できないからだ。[取材協力/市川将・楠見浩行(共にアシックススポーツ工学研究所)] 今回、取材に向かったのはアシックススポーツ工学研究所。アシックスでは、2002年に3次元足形計測機を店頭に配備。約100万人の足形データを持つ。現在は国内に200台、欧米諸国に100台ほどが置かれており、日本人と欧米人の足の違いも比較できるようになった。加えて17年には3Dセンサーによる歩行姿勢測定システムを共同開発し、数千人のデータを収集している。 同社が蓄積した豊富なデータを踏まえ、足と歩行の新常識をひもとこう。

勘違い1. 日本人は甲高・幅広だ。

日本人は「甲高・幅広」だといわれて久しいが、それは明らかに間違っている。 「幅広なのは事実ですが、甲高ではない人が大半です」(アシックススポーツ工学研究所の楠見浩行さん) 幅広かどうかは、「足囲」で判断する。足囲とは、足の指の付け根にあるMP関節の周囲径。MP関節とは、爪先立ちのときに折れ曲がる部分だ。同じ足長(踵から爪先までの長さ。レングス)に換算すると日本人の足囲は欧米人より3~4mmほど太い。日本人の方が幅広なのである。 甲高かどうかは「足高」で判断する。これは土踏まずのアーチ(内側縦アーチ)の高さを反映し、踵から足長の55%の位置で地面から甲までの高さを測る。同じ足長に換算すると、日本人は欧米人より2~3mmほど低い。甲高どころか甲低だ。 甲低な理由は、日本人の方が内側縦アーチが潰れて下がっているから。アーチを支える足の筋力が足りないのが一因である。 こうした現状に反して、なぜ甲高だと長年思い込んできたのか? 「幅広な分、欧米人仕様の靴を履くと窮屈に感じて甲が当たるから、そう感じてきたのでしょう」

勘違い2. 日本人の方が踵は内側に倒れている。

後ろから見ると、踵は地面と垂直ではなく、わずかに内側に倒れている。そしてランの着地時には踵がより内側に倒れるプロネーションが起こる。プロネーションは着地衝撃の吸収に役立つが、踵が内側に倒れすぎるオーバープロネーションだと着地が不安定になり、膝などの負担も増えて障害の一因となる。 一般的に日本人にはオーバープロネーションが多いとされるが、踵の傾き自体は欧米人より浅い。日本人の内側への傾きは2~3度なのに、欧米人は4度ほど傾いているのだ。 踵が内側に倒れるほど、足の内側に体重がかかりやすく、親指が外側に曲がる外反拇趾に陥りやすい。踵の傾きからは欧米人の方が外反拇趾になりやすそうだが、実際は日本人の方が外反拇趾になりやすい。その理由も内側縦アーチにある。 このアーチは足にある3つのアーチでもっとも剛性が高い。ことに欧米人のアーチは高くて強靱。踵が内側に倒れ気味でも、強いアーチの支えでオーバープロネーションも外反拇趾も避けられる。 日本人は踵の倒れ具合は浅いのにアーチが低く弱く潰れやすいため、オーバープロネーションにも外反拇趾にもなりやすいのだ。

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