Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

トヨタ・ブロックチェーン・ラボから眺める車と金融の未来【インタビュー】

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
CoinDesk Japan

トヨタ・ブロックチェーン・ラボを作った理由

トヨタ・ブロックチェーン・ラボは2019年4月、トヨタ自動車やトヨタグループの主要企業から担当者が集まるかたちで生まれた。 冨本氏は、トヨタファイナンシャルサービスの戦略企画本部・副本部長の肩書を持ちながら、フィンテックやモビリティの新規ビジネスにフォーカスをあてた戦略や事業企画を担当する人物だ。 ラボを設立する5年前、冨本氏を中心とするトヨタファイナンシャルサービスのメンバーは、ブロックチェーンについてのリサーチを本格的に始めた。ブロックチェーンを研究するトップエンジニアの話を聞くために、サンフランシスコに出向いたり、グループ各社に向けた報告書を作成して、その技術の可能性を社内で訴えてきた。 金融領域に加え、モノづくりなどのあらゆる領域におけるブロックチェーンの可能性を再確認できた5年間だったと、冨本氏は話す。2018年12月、トヨタ自動車や他のグループ会社の幹部が集まるカンファレンスで、ブロックチェーンの可能性が議論される。その結果、ラボは翌年の4月に設立された。 ラボはその活動を本格化させ、複数の「POC」を急ピッチで進めた。POC(プルーフ・オブ・コンセプト)は概念実証の意味で、新しい概念の実現可能性を示すために試作レベルの実証を行う。

ラボが進める4つの大きなテーマ

「直近2年の中で、有識者を招きながらトヨタグループ内で勉強会を開いたりして、ブロックチェーンが眉唾(まゆつば)の技術ではないということを訴えてきました。ブロックチェーンに対するトヨタのリテラシーを高めることは、ラボの重要な役割だと思っています」と冨本氏は言う。 ラボが現在進めている大きなテーマは4つある。ブレットポイントでまとめるとこうなる。 トヨタグループの顧客(人)を軸に、グループ内外のサービスをワンストップで利用できるデジタルIDを活用する。契約のデジタル化やポイントサービスなどにフル活用させ、同時に人が個人の情報を自身で管理できるようする。車1台1台に固有のデジタルIDを与え、車に紐づくあらゆる情報を蓄積する。データを使った新しいサービスを開発していく。トヨタグループの巨大なサプライチェーンをデジタル化する。部品製造や発送などのデータを記録・共有して、トヨタの業務プロセスをさらに効率化させる。サプライチェーンの中でのあらゆる部品のトレーサビリティ(追跡可能性)の向上を図る。車などの資産や権利などのあらゆる価値あるものをデジタル化する。新たな資金調達方法を開発し、流通させることにより、顧客や投資家と長期的な関係を築いていく。

【関連記事】