バンドーン、アタックモードのミスでフォーミュラE開幕戦の勝利を逃し落胆「全責任は自分にある」
フォーミュラEの開幕戦ディルイーヤePrixの決勝レースで、アタックモードに入りそこねたストフェル・バンドーン(メルセデス)は、自身が犯したミスを認めた。 【ギャラリー】ホンダF1第4期:全車総覧 ー数え切れない悔しさが彼らを強くしたー ポールポジションから力強いスタートを切ったバンドーンは、序盤から前年度王者でチームメイトのニック・デ・フリーズを従える力強い走りを見せていた。 その後、マヒンドラのオリバー・ローランドがロビン・フラインス(エンビジョン)とのバトルの末にクラッシュし、セーフティーカーが出動。バンドーンは、再スタート後もデ・フリーズの前を維持した。 フォーミュラEでは、220kWの出力を一時的に250kWまで引き上げられるアタックモードを活用して順位を上げるのが定石だが、バンドーンは2度目のアタックモード起動時に“アタックループ”(アタックモード起動ゾーン)を正しく通ることができずにタイムロス。これでデ・フリーズにリードを許してしまった。 結局、翌周にデ・フリーズと同じタイミングでアタックモードを使用したバンドーンはアタックモードを活かせず。“無駄な”タイムロスが響き、2位でチェッカーを受けた。 バンドーンはアタックモードでのミスを認め、次のように語った。 「2回目のアタック時にアタックループを逃して、1秒半から2秒を無駄にしてしまった。その全責任は僕にある」 「それが起こるまで、すべて順調だった。レースをリードしていたし、ペースもかなり良かったと思う」 「(アタックモード起動は)ターゲットを踏んで、正しい手順通りにやるだけだった」 「でもその後、ニックにポジションを明け渡すことになって、基本的にそこからワンツーフィニッシュを共に目指すことになった」 「ループに正しく入れなかったから、アタックモードに関しては少し残念だ」 「でも、チームと自分自身にとっても、2位というポジションを確保できたから、全体としてはとてもポジティブなことなんだ。シーズンスタートとしては満足できる結果だ」 一方、デ・フリーズはバンドーンがアタックモードに入り損ねたことで、首位の座が転がり込んできたことを幸運に思ったという。そのデ・フリーズは、木曜日のフリー走行1回目の1周目からターン3で接触し、早々にセッションから姿を消していた。限られた走行時間の中で失ったマイレージを取り戻し、予選では3番手を確保。昨シーズンに続いてディルイーヤでの開幕戦を制した。序盤からクラッシュを喫したものの、“完璧な”シーズンスタートに満足していると彼は言う。 「(昨シーズンと)結果は同じかもしれないけど、どう成し遂げたかは全然違うように感じる」とデ・フリーズは説明する 「(木曜日は)最初の周からウォールに当たってしまったから、自分もチームも後手に回った」 「それから、自信を取り戻す必要があった。昨年と違って、とても滑りやすいコンディションで、路面は常に改善していった。自分もそれに合わせていく必要があった」 「僕らはペースが良かったし、チームも良い仕事をしてくれた」 「ストフ(バンドーンの愛称)がアタックモードを逃したから、見るからに僕はラッキーだった。でも、最終的にはチームにとって良い結果になった」
Jake Boxall-Legge