ロアッソ、今期赤字3千万円 AC熊本
J3ロアッソ熊本を運営するアスリートクラブ熊本(AC熊本)は21日、熊本市中央区の熊本城ホールで永田求社長らが今シーズンを総括する記者会見を開いた。新型コロナウイルスの影響で今期の当期純損益が約3千万円の赤字となる見通しを明らかにした。 会見には藏原信博専務、織田秀和ゼネラルマネジャー(GM)も同席した。AC熊本は6月時点で約1億5千万円の赤字を予想していたが、「パートナー企業や行政、サポーターらの支援で赤字額を大幅に圧縮できた」と藏原専務。前期末の純資産が1億300万円あり、債務超過は回避されるとの見込みを示した。 藏原専務は来季について、コロナ禍やJ3参加チームが三つ減ることによるホーム戦の減少などで「今期より厳しい経営環境になる」と説明。「ロアッソの存在意義を高めるため、ホームタウン活動を積極的に展開する」とさらなる地域貢献を打ち出した。 J3で8位に終わり、J2昇格(2位以内)を逃したチームについて織田GMは「期待に応えられず申し訳ない」と陳謝。原因としては対戦相手の熊本対策を上回れなかったことや、個々の守備能力の不足などを挙げた。一方、移籍獲得組の活躍や大卒ルーキーの成長などの成果も紹介した。
大木武監督の留任について、「主導権を取ってアクションを起こすサッカーに取り組んでくれている最中」と説明。来季に向けては、「技術、走力、闘争心のある選手をそろえ、各ポジションで競争を促したい」と目標を掲げた。 永田社長は「ロアッソを熊本に残すため、もう後がない、という気持ちで必死に頑張る」と決意を語った。(植山茂、河北英之)