『紅白歌合戦』シニア向けといわれ“前評判は最悪”も…NHKの逆転への秘策は「子ども狙い」
「史上最低視聴率は確定」 「今年で終わり」 毎年この時期になると飛び出すNHK『紅白歌合戦』に関するネガティブ報道。Snow Man、SixTONESら人気アーティストを抱える『STARTO ENTERTAINMENT』勢が2年連続出場ゼロということもあり、前評判は厳しいものになっている。 『紅白』司会の有吉弘行が妻・夏目三久と「麻布台ヒルズ」を夫婦で満喫「リラックスショット」撮 「当初はNHKとSTARTO社も出場を前提に交渉を進めていました。しかし、10月20日放送の『NHKスペシャル』で旧ジャニーズ問題に関する厳しい報道が飛び出し、流れが一変。目玉のSnow Manが出場に難色を示したこともあり、交渉は打ち切られました」(音楽関係者) 一部報道ではNHK側は2組、STARTO社側は倍の4組の出場を求めたという。 ◆THE ALFEEや32年ぶり2回目のイルカが登場 結果的には条件が折り合わなかったようだが、スポーツ紙芸能担当記者によれば、 「ある意味、これは健全。ひと昔前の関係性なら、そのままジャニーズ事務所に押し切られていた。NHKの“ジャニーズ忖度”が急激に薄まったという見方もできる」 という。 ほかにも、NHKの今夏のパリ五輪番組のテーマソング『舞台に立って』を歌ったYOASOBI、朝の連続テレビ小説『虎に翼』の主題歌を担当した米津玄師、『おむすび』の主題歌『イルミネーション』のB’zの名前もなかった。 一方で、デビュー50周年のTHE ALFEE、32年ぶり2回目のイルカ、27年ぶり6回目の南こうせつ、25年ぶり4回目のGLAYら昭和~平成を彩ったアーティストが続々と選ばれた。これを受け、昨今の若者向けから、シニア向けに戻ったといわれているが……。 「それだけではありません。実は隠れターゲットは“小さい子ども”たち。今年は完全に狙いにいっています」 と断言するのは音楽関係者だ。 ◆「今年は案外(視聴率を)取る」 大みそかは子どもの“夜更かし率”が高く、一家のチャンネル権を実は“かわいい我が子”あるいは“孫”が持つことが多かったりする。その観点で見ると、今年は白組の『Creepy Nuts』『こっちのけんと』、紅組の『ILLIT』『ME:I』の初出場組は強力だ。 「ILLIT、ME:Iは“ダンス好き小学生”に大人気。ここにTWICEとLE SSERAFIMが加わり、家で一緒に踊る子どもが続出するでしょう。Creepy Nutsの『Bling-Bang-Bang-Born』は小学校のクラス全員が口ずさんでいました。こっちのけんとの『はいよろこんで』もそう。こうしたアーティストを見たい子どもが親にチャンネル権をおねだりして、そのままダラダラと視聴していく。目指すべきところは“一家団らんのお供”。ある意味、原点に立ち返ったと思います」(テレビ局関係者) 昨年の平均世帯視聴率(関東地区、ビデオリサーチ調べ)は第1部(午後7時20分)が29・0%、第2部(同9時)が31・9%でいずれも過去最低。今年も苦戦予想が多いが、業界では 「今年は案外(視聴率を)取る」 「紅白復活もある」 といった声も聞かれる。他局の有力番組も少ない。 前出の音楽関係者も 「やっぱり紅白は関わるスタッフの数、規模、予算ともにケタ違いです。“腐っても鯛”で、年に一度のお祭り感があります」 と語る。 司会を務める有吉弘行は12月1日、出演したラジオ番組で 「紅白のバッシング記事なんて、NHKの人、気にしてないんじゃないかな、もう。盛り上がりますからね、それでも。なんか揚げ足取ってやろうというね。かく言う私もそういう目で見てたような気もしますよね」 と自信を内に秘めながら語った。NHKの狙いはズバリ当たるか――。
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