「“中皮腫”が治る時代に」闘病生活を送るアスベスト被害者の訴え
最近は子育て世代の40代や50代の患者も目立つようになり、30代で発症する人もいる。さらに、廃墟などアスベストの除去がされていない建物に若者が行ってしまうケースもあり、アスベストを吸うリスクは世代問わず存在しているのだ。 一方で、治療法も少なく、発症してしまうと働くことも容易ではない。中皮腫サポートキャラバン隊が行った調査によると、「経済的な困窮を感じている」と答えた人は4割もいたという。 闘病を続けながらそれでも右田さんが活動を続ける理由――。それは、すべての患者が救済される“格差なき補償の実現”、そして、未来に発症してしまうかもしれない人たちのための礎を築くこと。 「正直言っていま私たちが言っているのは、患者が治る病気にしたいということで、治療法の研究を進めて欲しいと言っている。いま治療の研究が進んだところで、これが承認されるのは5年後10年後で、じゃ僕らがその時に生きてるか?というと『生きていたらラッキーです』というくらい予後が悪いので、僕がいまなぜこれ(団体で活動)をするかというと、自分たちの子とか孫とか、これからの人が中皮腫に万が一になったときに『治る病気でよかったね』という時代が来て欲しいのが私たちの願いですね。患者が中心となって、補償問題とか治療法促進していくうえで、国と医師の方にどんどん働きかけてるのが現状。そういった部分で協力してくれるひとが1人でも多く、アスベストとか中皮腫のことを1人でも理解して頂けたら嬉しいと思ってます」 (『ABEMAヒルズ』より)