ホンダの最新コンパクトSUV「WR-V」と「ヴェゼル」の共通点と相違点、似て非なる価値観の提供
近年、各メーカーからさまざまなモデルがリリースされ、激しいシェア争いを繰り広げているコンパクトSUVのジャンル。中でも本田技研工業(以下、ホンダ)では、2024年春に新型車の「WR-V(ダブリューアールブイ)」と、マイナーチェンジ版の「ヴェゼル」という2モデルを一気に国内導入し、話題となっている。 【写真で見る】ホンダの人気&最新コンパクトSUV「WR-V」と「ヴェゼル」の内外装やデザインの違いを徹底比較する いずれも幅広いユーザーが運転しやすい車体に加え、快適な走行性能を持つなど、類似点の多いモデルだ。ただし、WR-Vは1.5Lガソリン・FF(前輪駆動)車のみを設定。対するヴェゼルは、1.5Lガソリン車は4WD(四輪駆動)のみとし、1.5Lハイブリッドの「e:HEV(イーエイチイーブイ)」搭載車がラインナップのメインという相違点がある。また、税込みの価格帯は、WR-Vが209万8800円~248万9300円と全グレードを250万円以下に設定。対するヴェゼルは、264万8800円~377万6300円と、全体的にWR-Vよりも高い。
では、比較的リーズナブルなWR-Vと、人気のハイブリッド車を選べるヴェゼルでは、実際に乗り味や使い勝手などに、どんな違いがあるのだろうか。両モデルを比較試乗し、それぞれの個性や商品性の違いなどに迫ってみる。 【写真】ホンダの人気&最新コンパクトSUV「WR-V」と「ヴェゼル」の内外装やデザインの違いを徹底比較する(57枚) ■外観とボディサイズ 両モデルの車体サイズは、WR-Vが全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mm。ヴェゼルは全長4340mm×全幅1790mm×全高1580~1590mmだ。ヴェゼルのほうが全長は15mm長く、全高はWR-Vのほうが60~70mm高い。とくに全高の高さからか、個人的な印象では、WR-Vのほうがやや大きめの車体に感じられる。
外観は、クーペのような流麗で都会的シルエットのヴェゼルに対し、オフロード4WD車のようなタフで分厚いボディのWR-Vといった違いがある。 ただし、ヴェゼルも4月のマイナーチェンジで、e:HEVの中級グレード「X」をベースに、アウトドアテイストを加味した「e:HEV Xハント(HuNT)パッケージ」を追加している。外装の特徴は、ルーフレールや17インチの専用アルミホイール、カッパー・メタリック塗装のフォグライトガーニッシュなど。また、内装には、カーキ&ネイビーの専用カラーを施したプライムスムース(合成皮革)×ファブリックのコンビシートを装備し、内外装にアクティブな雰囲気を演出している。