「11年も付き合ったのに…別れは“あっさり”」年下女と浮気した彼氏、「どうせ復縁できるだろう」なめた態度にアラサー女子が下した決意
11年も付き合ってきた彼氏が、たった2回会っただけの若い女と浮気。結婚を意識しはじめたアラサー主人公の切ないエピソードから始まる漫画『11年後、私たちは』(comicoより)は、多くの同世代の読者から反響を集めた。また、『夫に恋してよかったの?』(ぶんか社)では、不倫した夫を問い詰めたら「おまえも一回浮気してみたら?」と開き直った態度で裏切られた主人公が描かれる。パートナーに裏切られても、悲しみを乗り越えて前向きに生きる姿を描く2作を紹介する。 【画像】「まったく…かわいげないなぁ」彼女の気づかいが彼氏を不機嫌に、マンネリカップルの会話 ■「私の場合は13年の付き合いで別れ…」作者の実体験をもとにしたリアルな物語に共感 漫画アプリ『comico(コミコ)』にて、2016年に連載が開始された『11年後、私たちは』。結婚を意識するアラサーの女性が主人公の物語で、11年付き合ってきた彼氏が、若い女性と浮気。あっけなく別れてしまうが、手痛い失恋をしてもなお、悲しみを乗り越えて前向きに進んでいくという内容だ。韓国の漫画家・イゼイさんの作品で、自身の経験も反映した内容だという。 「私は主人公の千鶴と同じように、グラフィックデザイナーとして会社に勤めていました。作中に出てくる意地悪な女の先輩も、同じような人が職場にいたことがあったので参考にしたんです。そして何より、千鶴と優が11年付き合っていたということも、じつは私の経験をもとにしたエピソードです。私の場合は13年でしたが(笑)」 イゼイさんが作品を描くにあたってとくに追求したのは「共感」だという。そのため、登場人物のキャラクター設定やエピソードに、いかにリアリティを持たせるかをこだわった。 「長年付き合った彼女がいるのに、若い女性にフラフラと流れてしまう。そんな、一般的によく聞くような情けない彼氏として描くようにしました。ダメな男性のエピソードに「あるある!」と共感してもらえるだろうと考えました。またキャラクター設定は、人が誰しも持っている「二面性」を意識しました。人間は単純ではないので、たとえ悪く見える人でも別の方向から見てみると理解できる部分があったりするものです。そういう部分に、読む人がリアリティを感じ、共感をしてくれるのではないかと思ったんです」 11年という重さの受け止め方は、それぞれの立場で異なるだろう。結婚を意識してプロポーズを待ち望んでいた主人公と、彼女の魅力に慣れてしまっていた彼氏。周囲から結婚を急かされる女性側の心境や、それでもまだ真剣に考えられない男性側の心境まで、男女間で起こるすれ違いや感覚の違いが明らかになるにつれ、自身を重ね合わせて何度も頷き、涙した読者も多いことだろう。人生には、良いことも嫌なことも起きる。そんなリアリティが追求されているからこそ、「少しの幸福感」で救われる人も多いのかもしれない。