政治家転身は「何とも言えない…」 「(盛り土問題は)皆さん認識が甘かった…」 静岡・難波副知事きょう任期満了
静岡県政の重要課題で陣頭指揮を執ってきた難波喬司副知事。きょう17日で2期8年務めた副知事を退任します。午前、県庁での取材に応じました。
短かった任期8年
Q:この日を迎えるにあたって今のお気持ちはいかがでしょうか 静岡県 難波喬司 副知事:「本当は満面の笑みをもってといいますか、そういう気持ちで迎えたいところですが、きょう午後からまた熱海の行政対応についての県の見解を発表しますので。ただそれ以外8年間仕事をやらせていただきまして、多くの方に支えていただき、また多くの方々と一緒にいろんな取り組みをさせていただきましたので、それにつきましては心から感謝を申し上げたいと思っています」 Q:8年間は難波さんにとって長かったですか?短かったですか? 難波喬司 副知事:「短かったですね。何か8年間という感じがしないですね。次から次に新しいことがありましたので、8年もあったのかなという感じがします」
リニア問題では歯に衣着せぬ物言いで…
国交省出身で現在65歳の難波副知事。2014年に副知事に就任すると、土木技術者として高い専門性を発揮してきました。 難波喬司 副知事(リニア環境保全連絡会議/県庁 2019年):「本当に大丈夫ですか?もしその姿勢を貫かれるのであれば、今までの議論が全てご破算ということになる」 リニア新幹線のトンネル工事に伴う大井川の水問題をめぐっては、時に歯に衣着せぬ物言いで県の立場を主張してきました。 難波喬司 副知事(2019年7月):「4年半ほったらかしにしておいて、静岡県のせいで遅れているなんて話をしてもらっては困る」 難波喬司 副知事(2019年8月):「今の発言は保留にしておいてもらわないと。全量を戻さないと今はっきりおっしゃった、そんなことを認めるわけにはいかない」
熱海の土石流発災時に陣頭指揮
2021年7月、熱海市で大規模な土石流が発生した際にも陣頭指揮を執りました。 難波喬司 副知事(2021年7月):「なぜ、私が説明するのか。私自身、土木技術者で修士論文は『降雨時の斜面の安定の不確実性について』がテーマ。この盛り土の工法が適切だったのかというと、技術者の見解としてこの工法は不適切だったと思います」 発生後には連日会見を開き、県民に向けて説明に立ちました。 難波喬司 副知事:「社会の当たり前として分かるように説明しないといけないので、それは常に意識しているところですね。それは会見に限らず、仕事の仕方として、そういう姿勢が非常に大事だと思っています」 難波喬司 副知事:「例えばリニアで言うと、“命の水”ということで非常に水に対する思いが強いわけですね。そういう県民とか、住民の皆さんのそういう心・眼差しをしっかり見るということが大事だと思っていました。それから熱海土石流についても同じです。もう大変な悲劇、悲惨な状況だった訳で、被害に遭われた方々のお気持ちをしっかり受け止めて、それをしっかり見るということが、行政は極めて大事だと思っていますので、それを非常に重視してきたと思っています」