白川郷の混雑予想発信 観光公害対策 村がサイト開設
世界遺産の合掌造り集落が人気観光地の大野郡白川村は、道路渋滞などのオーバーツーリズム(観光公害)対策として、観光に役立つ特設ウェブサイト「白川郷すんなり旅ガイド シラカワ・ゴーイング」を立ち上げた。混雑予想カレンダーや交通ライブカメラなどの情報を一つのサイト内にまとめており、観光地への集中回避や道路の渋滞緩和につなげる。 村内の合掌集落には、国内外から多くの観光客が毎年訪れる。大型連休には、東海北陸自動車道白川郷インターチェンジ(IC)近くの道の駅白川郷(同村飯島)付近から集落の入り口となるせせらぎ公園駐車場(同村荻町)間で4キロほどの大渋滞が起きるなど、観光による村民生活への影響が深刻となっている。 サイトは村のほか、白川郷観光協会、合掌造り保存財団が共同で管理。過去の駐車場利用データを参考にして作った混雑予想カレンダーや、混雑を避けるための来訪ルートの紹介、ごみの持ち帰りなど観光する上で守ってもらいたいマナーなどを記載した。村民インタビューもあり、観光客を受け入れる村民の率直な気持ちについても知ることができる。 現在は日本語のみだが、今後は順次、多言語化する予定だという。村観光振興課の小瀬智之さんは「村民の生活と観光を両立する必要がある。機能をシンプルに、分かりやすく作ったので、たくさんの人に見てほしい」と活用を呼びかけている。 (市原萌子)
岐阜新聞社