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<新型コロナ>感染者への中傷、佐賀県内でも 嫌がらせ、面会拒否も

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佐賀新聞

 新型コロナウイルスに感染した人や家族が特定されたり、中傷を受けたりする事例が佐賀県内でも起きている。見知らぬ人物に自宅周辺をうろつかれたという体験談や、「コロナの家」と中傷されたという声が県に寄せられており、県は「誰でも感染する可能性はある。感染した人を追い込むような行為はやめてほしい」と呼び掛けている。  県内では、3月13日から5月16日までに再陽性2人を含む延べ47人の感染が確認され、その後にいずれも退院した。県は県内の5保健福祉事務所を通じ、中傷の有無などを聞き取った。  県によると、感染した人とは別の自治体に住んでいる家族が「感染者はあなたの家族やろ」と詰問された事例や、感染した人の自宅が小学生から「ここはコロナの家」などと言われたケースが確認された。別の感染者は退院後に知人に連絡したところ、会うことを拒否された。また、自宅や勤務先の会社の周辺をうろつかれ、従業員が中傷を受けた事例もあった。県の5月の会見では、家に石が投げられた事例も報告された。  このほか、誤解や臆測に基づく事象も確認され、感染者の濃厚接触者と同じ集合住宅に住んでいるという理由で、勤務先からPCR検査を受けるように強要されたケースがあった。ある感染者は「自殺した」といううわさが流れたが、県の担当者と連絡が取れており、デマと判明している。  県は感染を確認した際、家族構成や濃厚接触者の有無は会見などで説明してきたが、感染者本人の氏名の公表は控え、住所も市町までにとどめている。それでも、都市圏に比べると人間関係が近いという狭い地域性から、一部で特定に至っているとみている。  県健康福祉部の古賀千加子副部長は「特定や中傷による影響は感染者本人だけでなく家族にも及び、生活に支障が出る。感染症への不安が背景にあるかもしれないが、感染者を責める必要はなく、冷静に考えてほしい」と話す。「時間がたっても心に負った傷は簡単には癒えず、ずっと他人の目や顔色を気にしてしまう人もいると思う」とも述べ、県民に慎重な行動を促している。

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