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新型コロナは関係ない? 世界のモーターショーが「オワコン化」しつつある理由とは

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くるまのニュース

 しかし、今日のようにインターネットが普及してしまえば話が変わる。イベントと関係なく、自前でインターネットを通じて発表しても、それほど変わらないと判断するメーカーも現れてきたのだ。  たとえば、フォルクスワーゲンの8代目となる新型ゴルフは、2019フランクフルトモーターショー開催のわずか1か月ほど後に発表されている。まるで、わざわざタイミングをズラしたかのようだ。

実際にクルマを買いたい人に向けた東南アジアの自動車ショー

 では、モーターショーは、「オワコン」として、このまま消えていってしまうのだろうか?   個人的には、それはないと思う。なぜなら、モーターショーには、メディア向けではない、別の価値を持っているからだ。それは、ユーザーに現物のクルマを見せる/触らせるということのできる場、という価値だ。  我々のような自動車メディアに携わる人間としては、モーターショーには新型車を期待している。すでに発表され、発売されているクルマには正直、あまり興味はない。

 しかし、一般の人はどうであろうか。すでに発売されているとはいえ、実際のクルマに触れるには、どこかのディーラーに行かなければならない。  たいていのディーラーは、クルマでのアクセスは良いものの、徒歩では不便な場所にあったりする。ディーラーを訪れるという行為は、意外にハードルが高いのだ。  そのため、メルセデス・ベンツではディーラーだけでなく、わざわざ羽田空港内や六本木という人が集まる場所に、クルマを展示するだけのスペースを用意した。 「なんとなく気になるけれど、買うとは決心できていない」という人がメルセデス・ベンツのディーラーを訪ねるのは、相当な勇気が必要だろう。しかし、ディーラー以外の場所であれば誰もが気軽に立ち寄ることができるというわけだ。  さらに、あるクルマを買おうと思ったとき、そのライバルも見てみたいと誰もが思うはず。そうした場に最適なのがモーターショーではないだろうか。  ちなみにタイやインドネシアなどASEANのモーターショーは、クルマを買う場所=トレードショーという側面が非常に強い。  展示車の隣に立つのは販売会社のセールスマン。展示場の横には、商談ブースが用意され、その隣にはローン申請のための銀行ブースが並んでいる。クルマを買いたい人にとっては、欲しいクルマだけでなくライバルも、その会場内ですべてを見比べることができる。さらに少々ドレスアップした展示車そのものを買うこともできるのだ。  そのためタイでは、モーターショーは年に2回も開催される。インドネシアでも自動車メーカー主催と、販売会社主催というふたつのモーターショーが存在するほど。もちろん、アセアンでのモーターショーは今も大人気イベントで、「オワコン」などと見る人はいない。「モーターショーに行けば、クルマを見て触れることができる」という価値が、ASEANでは強いのだ。  また、モータリゼーション真っただ中の中国は、購入の場ではないけれど、それでもモーターショーは大人気イベントだ。広い会場にぎっしりとクルマを並べており、一般開放日になると、恐ろしいほどの人が会場に駆けつけている。  ひるがえって日本はどうであろうか。2019年の東京モーターショーは、これまでにない新しい試みが数多く試された。トヨタなどは、市販するクルマをブースに置かず、完全にテーマパークのような展示内容としていた。  モーターショーを「クルマを楽しむ祭り」ととらえれば、それも正解だろう。しかし「新型ヤリスを見たかった(会場の外に展示されていた)」「昨年に登場したスープラを見たかった(会場のどこにも展示されていなかった)」という声も耳にした。

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