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PayPay、LINE Payと提携し紙の領収書を不要に 経費精算クラウドのコンカーは何を目指すのか?

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ITmedia ビジネスオンライン

 経費精算は、従業員にとっても経理担当者にとっても、手間とコストのかかる事務作業だ。SAPのグループ企業で経費精算クラウドサービスのトップシェア企業であるコンカーは、こうした経費精算を、「楽にするのではなく、なくしてしまう、というビジョンを持っている」(三村真宗社長)と話す。 アナログ経費精算には3つの無駄がある  このビジョンの元、5月20日にコンカーは、PayPayおよびLINE Payとの提携を発表。経費精算をキャッシュレス化していく構想を示した。

アナログ経費精算の3つの無駄

 実は、経費の支払い手段はキャッシュレス化が進んでいる。コンカーの調査によると、すでに76%の従業員が経費をキャッシュレスで支払っている。ここ半年でも、交通系ICカード、QRコード決済、法人クレジットカードの利用比率は大きく増加した。  ところが、支払いがキャッシュレス化されても、経費精算はまだまだアナログだ。紙の領収書を受け取り用紙にのり付けし、精算額を改めてシステムに手入力している企業がほとんど。未だに44%の企業がアナログの経費精算を行っている。  アナログに苦しむのは従業員だけではない。上長はそれを一つ一つ承認し、経理部門は領収書と入力値に誤りがないか、人海戦術でチェックしている。さらに、新型コロナ下でリモートワークが進む中、紙の領収書を提出するためだけに出社するという無駄が起こっている。三村社長はこの状況を、「リモートワークのラストワンマイルだ」と表現した。

2020年の税制改正で紙の領収書が不要に

 コンカーは、この3つの無駄を解決することで、「経費精算」という仕事自体をなくすことを目指す。ステップ1は、領収書という最大のアナログ部分をなくすことだ。これまでここのデジタル化を阻んでいたのは法律だった。  IT化の進展に伴い、法改正が進み、徐々に請求書や領収書の紙での原本は不要となってきていた。一定の条件を満たせば、領収書画像の保存でもOKとなったのは、2016年度の電子帳簿保存法の改正だ。ただし、紙の領収書という概念は残っていた。  それが、2020年度税制改正で、ついに領収書も不要になる。ただし2つの条件がある。支払いの証明が電子的に発行されることと、決済データをシステム連携で取り込めるクラウドサービスを使うことだ。  コンカーはこの法律に則り、各種キャッシュレス決済との連携を進める。すでに法人クレジットカードとの連携は完了しており、残る連携先は交通系ICカードとQRコード決済だ。Suicaとmimocaとの連携を2021年に向けて進めているのがひとつ。そして今回、QRコード決済のシェア55%を占める、PayPayおよびLINE Payとの提携を発表した。  なお、これまでも交通系ICカードを、リーダーによって読み取ってシステム連携する機能は備えていたが、ICカードからの読み取りだと、新しい法律の対象にならない。「ICカードから読み取ると、例えば利用したタクシー会社の名前が含まれない」(コンカー戦略事業推進室の船越洋明室長)からだ。コンカーでは、提携によってJR東日本のサーバ自体から情報を取得することで、完全なデジタル化を目指す。

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