美夢有 日本人5人目のトップ通過「自信にもなった」 来季米ツアー出場権獲得で早速家探し
◇米女子ゴルフツアー最終予選会最終日(2024年12月10日 アラバマ州 マグノリアグローブGCクロッシングスC(6664ヤード、パー72)) 悪天候のため順延された最終ラウンドの残りが行われ、山下美夢有(23=加賀電子)が64と伸ばし、通算27アンダーでトップ通過した。岩井千怜(22)、岩井明愛(22、ともにHonda)、吉田優利(24=エプソン)、馬場咲希(19=サントリー)の5人が24位タイまでの来季出場権を得た。来季の日本勢はシード確保の7人、TOTOジャパン・クラシック優勝で出場権を得た竹田麗央(21=ヤマエグループHD)ら史上最多13人が最高峰の舞台に挑む。 山下が、圧巻の強さで米ツアー切符を獲得した。暫定2位から16ホールを回り、前半は7~9番、後半も12番から14番まで2度の3連続を含む8バーディーで独走し、2位に6打差をつけた。6日間にわたった戦いを終え「本当に長かった。最終日はノーボギーでラウンドすることができて良かった」と笑みを浮かべた。 悪天候によるサスペンデッドも、激しい気温差も、22、23年の日本ツアー年間女王は苦にしなかった。「あまりしんどさもなく、いつも通りできた」と笑った。日本人では81年森口祐子、89年小林浩美、05年宮里藍、17年畑岡奈紗に続く5人目のトップ通過。新たな勲章を手にし「毎日良いラウンドができて自信にもなった」と達成感をにじませた。 今年は海外メジャーで好成績が続いた。シェブロン選手権は17位、全米女子オープンは12位、全米女子プロは優勝争いに加わり2位に入った。パリ五輪でも堂々の4位。「五輪はやっぱり大きかった。メジャーで勝ちたい気持ちが強くなった。来年こっちで戦いたい気持ちになった」。米ツアーへの思いはどんどん膨らんだ。 既に米国生活の青写真も描く。「1年間戦うにはやっぱり拠点は大事。オフは帰ってうまく切り替えたい」と言い、自宅探しを始めたいという。来月の開幕に備え、オフはショートゲームの強化に重点を置く。「メジャーで勝つという目標がある。出る試合は優勝を目指す。シードを獲れるように頑張る」。トップ通過の看板を背負い、ルーキー山下の新たな戦いが始まる。 ▽LPGA出場カテゴリー (1)年間ポイントランク80位などシード選手(2)生涯獲得賞金トップ20(3)過去5年と今季メジャー優勝者(4)過去2年と今季ツアー優勝者…など20番目までの出場優先カテゴリーがあり、今回の最終予選会25位以内は14番目に該当。同カテゴリーでも順位によって出場試合数は変動する。昨年最終予選会2位の西郷真央の出場実績は29試合だった。なお、竹田麗央のノンメンバーツアー優勝者は最終予選会組より上位の7番目カテゴリーとなる。