移動中のギャン泣き、授乳のタイミングetc. 心配が多い、子連れ帰省・旅行で一番気を付けたいことは?
長時間移動や外出で気をつけたいことは「子どもの体調を第一に」
長距離移動は不安がいっぱいです。備えておきたい注意ポイントを陣内厚子さんにアドバイスしてもらいました。 「私も子どもが幼い頃から飛行機や長時間車内移動を経験しましたが、遊び道具など準備しても実際には移動中の閉所でギャン泣きに困った思い出があります。今となっては赤ちゃんが泣いていても、保護者に『そんなに気にしないで』と、伝えたい気持ちです。 子連れでの遠出や旅先で最も気にかけたいのは、お子さんの体調です。 子どもは大人よりも小さく、外界の温度変化に対する身体の調節能力が未熟なため、暑さ・寒さ・湿度により注意を払う必要があります。 大人にとっては問題ない程度の暑さでも熱中症になったり、寒い風ですぐカゼをひきやすいです。特に冬季は空気が乾燥し、感染症が流行る時期で、移動中に病原ウイルスをもらうこともあります。 予防として温度調節できる上着や帽子、首元・足元を保温できる衣類の工夫も大事ですし、基本感染対策である手洗いや除菌ができるグッズがあるといいでしょう。除菌に関しては、『手』に重きをおくといいです。 また、母子手帳やお薬手帳を持参し、いざという時には旅先でも小児科にかかれる準備が必要です。 暑い夏や、冬季の乾燥した空気、授乳がなかなかできないような環境下で、お子さんに水分補給ができるもの(常温ゼリーや赤ちゃん用のお茶など)を持参するのも有効です。離乳食も、現在では種々の保存・持ち運び可能な市販品が揃っています。食中毒予防や移動に便利ですので、旅先ではこれらのものに頼るのも手ではないでしょうか。 旅行中は食事やおむつ替えの時間が乱れることがあり、そのようなときはお子さんの体調が心配になるかと思います。食事やおむつ替え時間が多少乱れても、お子さんが脱水にならないように、特に水分補給に気をつけるといいでしょう。 お子さんと一緒に大人も旅行を楽しめるように、事前準備として、旅先の体調不良時に相談できる場所(小児科や休日診療救急外来の電話先など)をチェックしておくと安心でしょう」(陣内厚子さん) 子連れの長時間移動は不安がいっぱいですね。特に冬は感染症の予防対策など気になることばかり。陣内さんのアドバイスを参考に旅の事前準備をしてみませんか。 (取材・文/酒井範子、たまひよONLINE編集部) ※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。 ※記事の内容は2024年11月の情報で、現在と異なる場合があります。
陣内厚子さん
PROFILE) 東京女子医大附属東洋医学研究所。日本東洋医学会認定 漢方専門医 日本内科学会認定 総合内科専門医。
たまひよ ONLINE編集部