なぜこうなった…。J1リーグ、今季のガッカリクラブ(6)賛否が分かれる? リーグ戦では散々
今季の明治安田J1リーグは、先日行われた第38節をもって全日程が終了した。近年稀に見る混戦状態が続いた今季を振り返ると、前評判を覆して躍進したチームもあれば、期待を裏切って低迷したチームもあった。そこで今回は、今季のJ1で残念ながらサポーターを失望させてしまったクラブを紹介する。※スタッツはデータサイト『Transfermarkt』を参照。情報は12月10日時点。
名古屋グランパス 最終順位:11位 監督:長谷川健太 名古屋グランパスの2024シーズンは、人によって評価が分かれるのではないだろうか。 3年ぶり2度目のYBCルヴァンカップ制覇は、今季の評価を大きく高めたはずだ。アルビレックス新潟と120分に及ぶ死闘を繰り広げたあと、PK戦を制して勝者に輝いた。チームを支えてきた守護神ミッチェル・ランゲラックの花道を3大タイトルの一角で飾ることができたという意味でも素晴らしい出来事だ。 ただ、肝心のリーグ戦に目を向けると、喜んで終わることのできるシーズンでは無いだろう。 長谷川健太体制3年目となった今季、名古屋は開幕3連敗と最悪のスタートを切ってしまった。それでも、第4節・柏レイソル戦(2-0)で初白星を挙げると一気に調子を上げ、そこから公式戦7試合無敗を達成している。 しかし、それ以降はパフォーマンスを安定させることはできず。リーグ中盤戦からは中位を彷徨うことになった。決して弱くはないが、かといって強くはない。負傷離脱によってベストメンバーが揃わない試合もあり、自分たちの勝ち方を見つけるのに時間がかかったように見えた。 さらに悪い印象を加速させるのが、リーグ戦では「大事な試合」に限って残念な結果に終わってること。ランゲラックにとって最後の豊田スタジアムとなった第34節・北海道コンサドーレ札幌戦(0-2)、ホーム最終戦となった第37節・サガン鳥栖戦(0-3)では複数失点を許して破れている。 今季の名古屋は、長谷川監督の下で様々な戦い方の選択肢が育った。ただ、その戦術的柔軟性を支えているのは和泉竜司や森島司といった特定の選手である。彼らがピッチ上に不在のとき、チームは機能不全に陥っていたように見えた。 優勝争いに加わっていくためにはチーム全体の底上げが必要だ。自分たちの戦い方が“ハマらない”試合での修正力は課題の一つである。
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