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2万年以上前のホラアナグマ、ほぼ完全な状態で発見される

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ニューズウィーク日本版

──氷河期の動物が相次いで発掘されている......

北極海にあるロシア領リャーホフスキー諸島で、約1万5000年前に絶滅したホラアナグマの成体の死骸がほぼ完全な状態で見つかった。 ● 動画:永久凍土から見つかったホラアナグマ、オオカミ ■ 現在の最大級のクマよりも200キロ重い ホラアナグマは、更新世後期にユーラシア大陸で生息していたクマ科の動物だ。オスでは、体重が1トンに達するものもあり、現生で最大級のクマよりも227キロほど重い。 絶滅後に見つかっているのは、これまで骨と頭蓋骨のみであった。島のトナカイ飼育民によって偶然発見されたこのホラアナグマの死骸は、鼻や内蔵など、軟部組織がそのまま残存している点で、重要な意義を持つ。 絶滅したマンモスやサイの研究に取り組むロシアの北東連邦大学(NEFU)がこのホラアナグマの調査権を譲り受け、今後、ロシア内外の研究者を招聘し、詳細な研究をすすめる計画だ。 予備的分析によると、このホラアナグマは2万2000年前~3万9500年前のものとみられるが、正確な年代を特定するためには放射性炭素年代測定が必要だ。このほか、研究チームでは、分子遺伝学、細胞学、微生物学といった現代の科学的研究手法を用いて、このホラアナグマを詳しく分析していく。 最近、本土のシベリア北東部サハ共和国でも、ホラアナグマの子どもの死骸が見つかっており、研究チームは、これら2体のDNAを比較できるのではないかと期待を寄せている。 ■ 氷河期の動物が相次いで発掘されている 地球温暖化によってシベリアの永久凍土の融解がすすみ、何万年にもわたって永久凍土の下に埋もれていた氷河期の動物が相次いで発掘されている。 2015年夏、サハ共和国で、約1万年前に絶滅したホラアナライオンの子どもが見つかったのに続き、2018年夏には、サハ共和国を流れるチレフチャフ川の土手で、約4万年前のオオカミの成体の頭部が見つかった。

松岡由希子

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