「後輩に自信もらった」早大・SH小西が連覇へ闘志/大学選手権
ラグビーの全国大学選手権は11日、東京・国立競技場で早大(関東対抗戦2位)-天理大(関西1位)の決勝が行われる。2連覇を狙う早大は10日、東京・上井草で1時間足らずの前日練習。9日に全国高校大会で2連覇を果たした桐蔭学園(神奈川)出身のSH小西泰聖(たいせい、2年)は「後輩に自信をもらった」と、闘志を新たにした。関西勢として同大以来、36大会ぶりの頂点を目指す天理大は会場を視察するなど、初優勝へ気合を入れた。 ◆花園2連覇、母校・桐蔭学園高は「強かった」 CTBシオサイア・フィフィタ(4年)ら留学生のパワーとスピードが武器の天理大を、早大は高速テンポで崩したい。その生命線となるのがSH小西だ。 「桐蔭学園、強かったですね。安心して見ていられた」 京都成章を破り、花園2連覇を果たした9日の後輩たちの試合を、小西は寮のテレビで観戦。自身の高校時代は主将を務めた3年時の準優勝が最高で、「シルバーコレクターと言われました。高校時代には戻れないので、決勝はなんとしても勝ちたい」と、大学での2連覇達成へ闘志を燃やす。 ◆成長実感「余裕生まれている」 新型コロナウイルスの感染拡大で練習自粛となった4月以降、元日本代表SHの後藤翔太コーチ(37)とともにオンラインで連日の特訓をこなした。「あのころはパスなど個人的なことを向上させていたが、今はチームがこうしたいからこう動くという、1つ上のレベルのことを考えられる。余裕が生まれている」と成長を実感する。 早大入りするNO・8佐藤健次主将(3年)ら桐蔭学園の後輩や、10日が53歳の誕生日だった藤原秀之監督にお祝いメッセージを送った。藤原監督からは「11日を楽しみにしています」と返ってきたという。 「後輩の堂々とした戦いを見て、僕にも自信になった。かなり力になっています」 黒いジャージーを右往左往させるパスに加え、50メートル6秒1のスピードを発揮する瞬間もひそかに狙い、再びの頂点に上り詰める。(田中浩) ◆桐蔭学園高3年で主将として花園準優勝 小西 泰聖(こにし・たいせい) 2000(平成12)年9月1日生まれ、20歳。東京・葛飾区出身。2歳半から葛飾RSでラグビーを始め、中学時代はベイ東京ジュニアで主将も務めた。桐蔭学園高では1年から公式戦に出場し、3年で主将として花園準優勝。高校日本代表。家族は両親。1メートル67、72キロ。