《歌舞伎町ルポ》「中高一貫校に入れたのにホス狂に」…トー横キッズの親たち「悲痛の告白」
「サードプレイス」としてのトー横
トー横キッズ側の意見も聞こう。3年前からトー横に溜まっているというサトミ(21歳・仮名)は、筆者にこう語る。 「親のなにげない一言がきっかけになるケースは多いと思う。たとえば『アナタは勉強しか取り柄がない』とか。学校の成績でしか親から褒められたことのない子は、ホストにハマりやすくなる。数字がすべてのテストと同じように、ホストは支払い金額が高いほど客の女の子を褒めるからね。 あとは、ホストや整形手術に興味を持っていることを『あんなものダメだ』と一蹴された経験がある子もいる。トー横のみんなにとっては当たり前の話題だし、好きなものを否定される辛さをわかってくれるから」 トー横にODや売春など負の側面があることは否めない。ただ、子供たちにとっては、家庭や学校では話せない悩みを共有できる「サードプレイス」としての役割を果たすこともある。 ちょっとした社会への反抗心、あるいは好奇心から軽い気持ちでトー横に行く子は少なくない。そのとき、頭ごなしに叱ってしまえば、後戻りできなくなるかもしれない。なぜ我が子がトー横に興味を持つのか、じっくり子供の話を聞くことが解決の第一歩になるはずだ。 「週刊現代」2024年11月16日・11月23日合併号より 【詳しくはこちら】『《歌舞伎町ルポ》「全身血だらけで帰宅」「整形したがる」…トー横キッズの親たちが明かす「我が家の教育法」』
週刊現代、佐々木チワワ