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痛みとの戦いはシートが「武器」になる! 「腰痛持ち」に優しいクルマの座席の選び方とは

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座ったときにも背骨のS字ラインがキープされるのが重要

 直立二足歩行の人類にとって、「腰痛」は避けては通れないものなのかもしれない。上半身の質量は、立っても座っても常に腰の部分に負荷をかけることになっているからだ。そのため、人類には左右の骨盤の間にある、5つの背骨が融合させて、他の哺乳類にはない「仙骨」という特殊な骨を備えていて、その板状の骨で上半身を支え得る構造になっているが、それでも中高年になると、腰の疲れ、痛みを感じる人が多くなる。 【写真】一見ファミリー向けなのにリヤシートが狭すぎるクルマ6台!  そんな腰痛持ちにとって、長距離ドライブは苦痛の種かもしれないが、じつはシート次第で同じ時間、同じ距離を走ってもかなり腰ヘの負担は変わってくる。  では腰痛持ちに優しく、腰への負担が少ないシートの条件とは、どのようなものなのか?  腰痛対策シートで有名なレカロの資料を見てみると、 ・背骨のライン ・骨盤の位置 ・ウレタンの弾性・密度 ・シートの通気性 ・血行の良さ  などがポイントだということがわかる。  背骨のラインについては、過度に反った「弓腰」や腰の丸まった「バナナ腰」ではなく、一番きれいな立ち方をしたときの、S字状の背骨のラインになると、背骨がスプリング状に働き、腰の負担が減ると言われている。  シートに座ったときも、この背骨のS字ラインがキープされるのが重要。そのためには背中を「面」で支えるのが理想だ。クルマ用のシートの背もたれにも、松竹梅の三つのレベルのものがあり、梅は外枠だけがフレームで、中央はウレタンだけで支えるもの。竹はフレーム+Sバネで支えるタイプ。松はバックパネルというハイテン鋼などの一枚板を入れる構造にして、型崩れが起きない構造にしたもの。

座面のクッションやウレタンの質感なども重要なポイントに!

 FRPやカーボンで一体成形されたフルバケットシートなら、確実に面で支えられるが、リクライニング機能付きのメタルストラクチャー(構造)のシートの場合は、背もたれの構造が「フレーム+バネ式」構造なのか、それともバックパネル構造の剛性の高いシートかどうかは確認しておきたいところ。もちろん、背もたれの角度は(ダイヤル式)無段階で調整できるのがベスト。  座面は意識しなくても、自然に奥深く腰掛けられる形状が望ましい。座面の深部に骨盤が収まりやすくデザインされ、「坐骨で立つ」ポジションに導くようなシートだと疲れないし、腰にも優しい。  そして座面のクッションも、Sバネのような線ではなく、強くて軽いマット(例:レカロの「ピレリマット」など)を張って、面で受けると疲れが違う。背もたれも座面も線でなく面で支えるシートが、いいシートの条件といえよう。  さらにウレタンの質感もかなり重要。柔らかいウレタンだと型くずれを起こして、体圧分散が安定せず、結局疲れることになる。かといって固いウレタンでも、触れた部分の筋肉が拘縮する。一番いいのは、高性能ダンパーのようにGを吸収しなおかつGが抜けたときは伸びるようにして身体とシートが離れないような粘りのあるウレタン。密度が濃く、中身が詰まっていて、弾力があるウレタンだと、走行中、身体の密着感が変わらないので、筋肉が緊張する場面が減って、腰痛の原因を防いでくれる。  あとは腰痛の大敵である「湿気」を除く通気性やヴェント機能、さらに血行をよくするためのシートヒーターなどが備わっていれば、腰痛対策シートとしては最強だ。  もちろん体型に合った正しい装着位置、そして何より正しいドライビングポジションで運転することは何より大切。  一流の腰痛対策シートは、お値段も一流だが、やはりそれだけの価値がある製品も多いので、一度専門店に行って実際に座らせてもらったり、説明を聞いてみるといいだろう。

藤田竜太

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