『サクラ大戦』の曲も披露 作曲家・田中公平×園崎未恵コンサート目前インタビュー
数多くのアニメ / ゲームヒットソングを手がける作曲家・田中公平が、自ら演奏するピアノと歌が中心のピアノクインテットを5月29日(日) に銀座・王子ホールにて開催する。本対談では、田中公平と今回のゲストを務める園崎未恵が、それぞれの魅力とコンサートへの意気込みを語ってくれた。 【全ての画像】園崎未恵アーティスト写真 ――今回のコンサート、園崎さんご出演のきっかけをお聞かせください。 田中公平(田中) 『サクラ大戦』紐育華撃団に出演されていた園崎さんは、紐育レビュウショウにも出演して歌ってもらいました。私はその人の技量に応じて歌を作ってしまうので、園崎さんにはいつも難しい難易度の曲を作っていましたね。それは認めているからこそで、いつか機会があればまたご一緒したいと思っていました。 園崎未恵(園崎) ありがとうございます。 田中 前回(2021年の田中公平作家生活40+1周年記念コンサート)は早見沙織さんに来ていただいて、来年は誰がいいですか?とTwitterで呼びかけたところ、本人からオファーが来ました。 園崎 「公平先生!私、空いてますよ!!」 田中 そうそう。ファンの方からも園崎さんが良いっていうリクエストがいっぱいあって。それで、第一希望がOKになっちゃったという感じです。 園崎 もう準備運動はしていますから、いつでも呼んでください!みたいな。 田中 (園崎さんに決まった)後で手が挙がった人もいたけれど、それはもうしょうがない。「決まりました、ごめんなさい。」と言っておきました。園崎さんはミエカタンという物凄い面白いライブをやっていらっしゃるんですけど、その映像を観ていて、この人すごいなと、いつかやってみようと。それで、今回に至ったんです。 園崎 超絶技巧ギタリスト・日比谷カタンさんという方がいるのですが、その方とひたすらアニソン特撮ソングを歌いまくるというライブをやっていたんです。30曲、40曲を2人で歌いまくって、いつも3時間みたいなものをやってまして……。アニメの歌はいつも元気が出るし、何かの折に触れていたいなぁなんてことをずっと考えていました。(昨年)公平先生がご自身のコンサートを成功されて、その様子を端から観ていた時に、次は誰が?という流れの中で、では是非わたしに!という勢いだったんですよ。 ――すぐに出演が決まった時の心境は? 園崎 びっくりしました。でも嬉しかったです。 田中 生バンドで歌えることも中々ないからね。 園崎 やれることをやれるうちにみたいな気持ちがあって。でなければただ呑気に、公平先生は次、誰を呼ぶのかなぁなんて、傍目から眺めていたと思います。 田中 本当にそうだよ。この頃、色々な方がお亡くなりになるじゃないですか。だから会えるうちに会っとけと。やりたいうちにやっとけと。明日どうなるか分からないと。(読者の皆さんも)この記事を読んだら、2回目や来年があると思わないで(今回のライブに)来てください。ライブって昼と夜でも同じものを観たようで全然違うので、昼の部だけ観ようと思っている人も(夜も)来てくれると嬉しいなと思っています。 ――今回のコンサートで注目して欲しい曲があれば教えてください。 田中 園崎さんからのリクエストがたくさんありました。どうしても『新サクラ大戦』上海華撃団の「虹の彼方」が歌いたいと。ですので、この曲には期待しています。でも(この情報を)出しちゃうと……。 園崎 ネタバレになっちゃう。 田中 別にいいけどね。それで聴きたいって来てくれる人もいると思うし。「虹の彼方」と「地上の戦士」は本当に必聴です。 園崎 『新サクラ大戦』の舞台を拝見させていただいて、その時に上海華撃団の歌を聴いて、この曲かっこいいな!と思ったんです。プライベートでもサクラの楽曲はよく聴くので、そのラインナップにスッと入ってきました。それで、何を歌う?となった時に、「虹の彼方を歌っちゃだめですか?」って……。 田中 あぁ、いいよって。 園崎 と、快くOKを頂きました。 田中 あとは、「月光組曲」とか「LOVE is」とかね。割と難しい(曲)。 園崎 確かに、そうですね。 田中 弾きながら(生演奏で)歌う曲じゃないから、両方とも(笑)。 園崎 すみません……(笑)。 田中 それが彼女からのリクエストでした。 園崎 私と公平先生の組み合わせなら、サクラ大戦のショウのイメージがあると思うので、その中でみんなに楽しんでもらえる曲って何かなぁって……。 田中 「LOVE is」なんかは絶対に歌って欲しい曲だよな。「ここはパラダイス」とか。 園崎 どちらも星組の曲ですけど、実はスターファイブの曲ではないんです。でもショウのオープニングを飾るとても重要な曲ですし、公平先生とせっかく一緒にやらせていただけるなら、逆にむしろ、スターファイブの枠を超えて歌えたらいいなと、あえて選曲しました。『サクラ大戦』は新旧いろいろで『新サクラ大戦』が始まって、ステージが定期的に開かれていて、脈々と続いている。帝都さん、巴里さん、そして我々の紐育と受け継いできたみたいに。 田中 歌い継がれて欲しいと思っています。