男がひき逃げ事件を起こした祭り会場＝29日、読谷村

　9月29日夜に読谷村渡慶次の公民館で開かれていた祭り会場付近の路上で発生したひき逃げ事件で、県警は1日、祭りの見物客に普通乗用車で突っ込み、50代女性に重傷を負わせたとして、殺人未遂容疑で同村の無職の男（55）を逮捕した。捜査に支障があるとして認否を明らかにしていない。 ポーたまの元祖「スパムむすび」考案の金城さんハワイで死去　人気支えた“おいしさの秘密”とは　沖縄

　1日午後に、親族に連れられて嘉手納署に出頭したという。 　逮捕容疑は9月29日午後8時45分ごろ、殺意を持って群衆に向けて車を走行させ、衝突した女性に全治日数不詳の骨盤骨折などのけがを負わせた疑い。 　県警によると、50代女性のほか10代の女子中学生2人と50代男性1人の計4人が、容疑者の運転する車にひかれてけがを負った。 　車を前後進させた後に急発進させるなどの運転行為があったとして、過失ではなく故意によるものだと認定した。重傷を負わせた女性以外の3人にもけがを負わせたことから、何らかの容疑を追加適用することも視野に捜査を進める方針。 　事件発生前には、祭り会場付近で容疑者が何者かとトラブルになっている姿が確認されていた。県警はけがを負った4人の中に同容疑者とトラブルになった人物はいないとしている。 　県警によると、容疑者は当時、無免許だった。事件の際に飲酒運転をしていた疑いも視野に調べる。

　容疑者が所有する車は事件後、ドアなどが破損して乗り捨てられた状態で、現場からほど近い場所で発見されていた。嘉手納署は容疑者の行方を追うとともに、村内の小学校の通学路で登下校時に警察官を配置するなどして警戒を続けていた。