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クラスター島外搬送「走りながら考えた」 患者の食事、トイレ…細部まで徹底調整〈与論の最前線から 新型コロナ・医療者に聞く〉

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南日本新聞

 与論島で7月22日に発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団=島内55人、島外1人)は、8月7日以降新たな感染者が確認されず、収束へ向かっている。感染拡大や医療崩壊の防止には、DMAT(災害派遣医療チーム)ら医療従事者も尽力した。発生から1カ月。最前線に立った3人に活動を振り返ってもらい、今後の課題を聞いた。 【写真】感染者を奄美大島に搬送するため待機する自衛隊ヘリと関係者=7月24日、与論町立長の与論空港

■県統括DMAT・米盛公治医師  -県の統括DMATとして支援した。DMATの業務は。  「統括DMATの資格を持つ医師らを中心に、情報収集など支援業務調整に従事する医療従事者らで構成し、患者の入院・療養先への搬送調整をする。与論クラスターのピーク時には、10~15人ほどが早朝から深夜まで対応した。宿泊施設や自宅待機中の陽性者の病状悪化に対応するため、24時間駆けつけられる体制も敷いた」  -与論町では連日、多くの感染者を島外搬送した。  「7月23~31日に海上保安庁、沖縄の陸上自衛隊、鹿屋の海上自衛隊の協力で計8回、49人を搬送した。発生に備えシミュレーションしていたが、恐れていたことが現実になった。これだけの規模の搬送は経験がなく『走りながら考える』状況が続いた」  「与論空港などで到着や離陸、感染者の搭乗時刻を厳守し、それに合わせ現地と本土の担当者に動いてもらう必要があった。搬送先の空港事務所など調整範囲は広いが、海保や自衛隊、現地の協力もあり円滑に進んだ」

 「新興感染症の患者搬送は、患者の食事からトイレといった細部まで調整を徹底しなければならない。トイレ確保も数日かかり大変だった。沖縄搬送も検討したが、沖縄でも感染拡大が予想されたため、奄美大島と本土への搬送となった」  -病床確保や感染者の割り振りは順調だったか。  「発生から2日で感染者は計12人と一気に増えた。ただ、7月に鹿児島市で発生したショーパブでのクラスター発生で使用できる病床を多く確保していた経緯もあり、大きな問題はなかった」  「ショーパブクラスターでは発生から3日間で感染者は80人以上に増え、あっという間に当時の確保病床数を超えた。県内では253病床が用意されていたが『すぐに使える』病床は多くなかった。県や県医師会などと共に、各病院に体制整備の加速を依頼し、早急に病床を確保した。県の調整本部でも保健所などから電話が相次ぎ、県職員とDMAT隊員が深夜まで病床や搬送の調整に当たった」

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