「コロナでスイーツ専門店に行けない」 ローソンが特化型専門店のこだわりを追求 日頃から楽しめる特別感・ご褒美感の新シリーズ展開
ローソンは、バター専門店やモンブラン専門店といった素材やメニューにこだわった特化型専門店が19年に続々オープンしたことを受けて、4月にスイーツの新シリーズ「Uchi Cafe Specialite(ウチ カフェ スペシャリテ)」の開発に着手。 機を一にしてコロナ禍となり「3月頃からコンセプトを練り始めたが、突如、在宅勤務になり私自身もストレス解消を求めていた」と振り返るのは「スペシャリテ」開発の旗振り役になった商品本部商品コンセプト開発部の吉田祐子氏。 「スイーツ店が軒並み休業し人気のお店にも行けなくなったことから、楽しめることをベースに考えていった。その後、外出できるようにはなったものの、同じ遠出でも“ちょっと遠出”になるなど自分の守備範囲が少しずつ狭くなっている状況には変わりはない」と続ける。
このような思いも加味して「スペシャリテ」は、スイーツ専門店に行きたくても行けない未充足なニーズを満たすものとして仕上げられ、10月27日から順次発売される。 「専門店品質を目指したのではなく、特化型専門店がお客様にどういうことを伝えようとしているかを一番掘り下げた。伝えたいことをローソンに置き換えたらどうなるかを考えた」という。 たとえば「スペシャリテ」の一品「雲泡クリームのショート」では、生クリーム専門店のこだわりを考え抜いた。 「クリーム自体を味わうことをベースに突き詰めて考えると、ショートケーキにイチゴはいらない可能性があることに気がついた。クリームも外国産・北海道産、本当に生クリームでいいのかを考えて厳選した」と説明する。 「雲泡クリームのショート」は、外側と内側で異なる2種類のブレンドクリームを使用。外側は北海道産牛乳を加えたコクのあるクリームにする一方、内側のクリームは「飽きがこないように、スッと消えていく後味に仕立てた」。
モンブラン専門店のこだわりを追求した「栗堪能モンブラン」も、底部にあるメレンゲのサクサク感で飽きさせないように工夫。 「モンブランの一番の醍醐味はクリームから感じられる栗(マロン)だと思っている。マロンクリームをコク深いものにして、マロンスポンジ・マロンホイップ・マロンバタークリームとマロンづくしにしたが、くどくならないように一番下にメレンゲを入れた」。 そのほか「麗溶けチーズテリーヌ」と「ほくとろ豊潤スイートポテト」の2品も、特化型専門店の思いを解釈し最後まで飽きさせないように工夫されている。