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ギリアドのレムデシビル、人工呼吸器まで必要としない患者に主に効果

配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 新型コロナウイルス感染症(COVID19)の治療薬として米国で初めて使用が許可された米ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス薬レムデシビルは、人工呼吸器や心肺バイパス装置を必要としない比較的軽症の患者に主に効果があったことが、医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)に掲載された研究報告で明らかになった。

レムデシビルは新型コロナ患者の回復を早めた。退院までに要した日数はレムデシビル投与群が約11日だったのに対し、プラセボ(偽薬)群は15日だった。 また生存率を高めることも示唆された。2週間以内に死亡した割合はレムデシビルの投与群が7.1%、プラセボ群は11.9%となった。ただその差は統計的に有意ではなかった。

初期の結果は米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長が先月、大統領執務室でのイベントで結果の概要を説明した際に明らかになっていた。解析はなお進行中だが、レムデシビルのような抗ウイルス薬だけでは感染拡大を制御できないことは既に明らかだと研究者は指摘した。

NIAIDの科学者が率いる研究者らは「レムデシビルを使用しても致死率が高いことを踏まえると、抗ウイルス薬だけの治療では不十分な公算が大きいことは明白だ」とし、「今後の戦略は患者の予後を引き続き改善させるため他の治療方法との併用または複数の抗ウイルスとの併用を検討すべきだ」とした。

報告によると、レムデシビルの使用で有意に症状が改善した唯一のグループは、酸素補給を必要とするほど症状は重いが人工呼吸器や心肺バイパス装置の使用までには至らなかった患者だった。患者数が限定的だったことが要因かもしれないが、最も重症な患者に効果があることを示す初期の兆候はほとんどなかった。

研究者は「われわれの研究結果は肺疾患が人工呼吸器を必要とする状態まで進行しないうちに新型コロナの症例を確認し、抗ウイルス薬の投与を開始する必要性を浮き彫りにしている」と説明した。

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