最高の肉体験はスタイルのある店で手に入れる 鎌倉「萩原精肉店」
いま注目を集めているのは、一般的な精肉店とは一線を画す落ち着いたモダンな雰囲気の精肉店。彼らの店づくりには、「どうせ買うなら洒落た店がいいから」なんて単純な理由ではない、食肉を提供することへの思いが詰まっている。鎌倉のフーディーたちが信頼を寄せる萩原精肉店の “肉哲学” をのぞいてみよう。
モダンな店に審美眼と技術が詰まっている
「食への意識が高い20代、30代のお客様も入りやすい精肉店を作りたかった」と話すのは、萩原精肉店の代表である斎藤菜穂子さん。創業60年を超える老舗精肉店をシックでモダンな店へと大胆にリニューアルさせたのは8年ほど前。これまでのショップの外観とはうって変わって落ち着きのある空間へと仕上がっている。
シックなブラックの壁面にオレンジのロゴが目を惹く看板。
神奈川県・鎌倉市。関東屈指の観光スポットとして知られるこの街は、年間を通し県外だけでなく、国内外を合わせると多くの観光客が訪れる。古くからこの土地は栄えていたために、旧家屋なども多く残され、いまでも国の指定重要文化財などが多く存在する情緒ある街。その鎌倉駅から徒歩1分。駅前のロ ータリーを挟んだ向かい側に萩原精肉店はある。モノトーンの外観に包まれ、一見、精肉店とは思えないほど洒落た空間。感度の高い人たちが集まるこの街に非常にマッチしている。
萩原精肉店の代表を務める斎藤菜穂子さん。歴史のある精肉店を新たなカタチで生まれ変わらせた立役者でもある。
精肉店が作るチャーシュー。肩ロース、モモ肉の2種類があり、毎朝職人たちによって吊るし焼きされ、工場から直送される。
萩原精肉店のロースハムは本場ドイツで認められるほどの実力を持つ。
「厳選された和牛、黒豚、鶏肉を中心に幅広く取扱っています。うちでは良質な肉だけでなく、ロースハム、焼豚、ウィンナーなど加工品も人気商品なんです。すべて、平塚の自社工場で職人たちによって一点ずつ手 作りされているので安心して口にできるものばかりです。食への関心が高い時代だからこそショップの見せ方、そして提供する商品のクオリティが重要なのだと思っています」