【12球団「エース」採点簿】最高点は菅野智之ら、最低点は…
新型コロナウイルスの影響で、開幕が約3カ月遅れた今季は120試合の過密日程と選手たちはコンディション調整が難しかった。特に投手は当初の開幕だった3月に合わせて心身のコンディションを合わせていただけに、投げ込みや実戦勘などを含めて苦慮しただろう。12球団のエースの成績を見るとくっきり明暗が分かれている。 開幕投手はエースの証し! ではその年の投手タイトルを獲得できたのは?
・巨人 菅野智之 95点 ※20試合登板、14勝2敗、防御率1.97、 投球回数137回1/3、131奪三振 投球フォームを改造して臨み、プロ野球新記録の開幕投手で13連勝を達成。首位独走の原動力となり、MVPに輝いた。3度目の最多勝、初の最高勝率(.875)のタイトルを獲得。ポスティングシステムでメジャー挑戦の意向を表明し、動向が注目される。 ・阪神 西勇輝 90点 ※21試合登板、11勝5敗、防御率2.26、 投球回数147回2/3、115奪三振 FA移籍2年目の今季は自己最高の防御率をマーク。安定感抜群の投球に加え、けん制の技術、フィールディング能力も高い。開幕戦では菅野から自身初のアーチを放った。来季も不動の大黒柱としてリーグ優勝に導く。 ・中日 大野雄大 95点 ※20試合登板、11勝6敗、防御率1.82、 投球回数148回2/3、148奪三振 先発、救援の分業制が確立している現代野球で12球団トップの10完投は出色だ。2年連続最優秀防御率、最多奪三振のタイトルを獲得して沢村賞を受賞。FAで去就が注目されたが、「ドラゴンズ愛」を貫いて早々と残留を決断した。来季は投手タイトルを総ナメする可能性も。
・DeNA 今永昇太 30点 ※9試合登板、5勝3敗、防御率3.23、 投球回数53回、63奪三振 エースとして2年連続で開幕投手を務めたが、8月中旬に左肩の違和感を訴えて戦列離脱。10月にクリーニング手術を受けた。23年ぶりのリーグ優勝に向け、今永が万全のコンディションで1年間先発ローテーションを守ることが不可欠だ。 ・広島 大瀬良大地 30点 ※11試合登板、5勝4敗、防御率4.41、 投球回数63回1/3、38奪三振 2年連続開幕投手を務めたDeNA戦(横浜)で本塁打を放ち、1失点完投勝利と最高のスタートを切ったが、その後は打ち込まれる場面が目立ち、9月にコンディション不良で戦線離脱。右ヒジのクリーニング手術を受けた。新人の森下暢仁の活躍は刺激になる。エース復活なるか。 ・ヤクルト 小川泰弘 70点 ※20試合登板、10勝8敗、防御率4.61、 投球回数119回、83奪三振 8月15日のDeNA戦(横浜)でノーヒットノーランを達成。5年ぶりの2ケタ勝利をマークしたが、シーズン終盤は集中打を浴びて大量失点するケースが目立った。FA宣言で熟考した末に残留を決意。エースが投手陣を引っ張る。