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新型コロナの“第2波”に備えて…医療従事者が提唱「昔の日本の生活様式を取り戻す感覚で」

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TOKYO FM+

住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「Blue Ocean」では、毎週火曜に、新型コロナウイルスと最前線で戦う医療現場の「リアルな現状や課題」を情報発信するべく、在京民放ラジオ放送局5社連携でスタートした共同プロジェクト#医療現場を応援」と連動したコーナーをお届けしています。 6月9日(火)の放送では、本プロジェクトの立ち上げメンバーでもある東京都病院協会会長の猪口正孝(いのくち・まさたか)さんに生電話でお話を伺いました。

◆第2波はくると考えていたほうがいい

住吉:現在、緊急事態宣言が解除され、みんなが気をつけているなか、まだ有効なワクチンが開発されていないとなると、やはり“第2波、第3波はくるであろう”とお考えでしょうか? 猪口:第2波、第3波が必ずくるかと言うと、“くると考えていたほうがいい”。現在の東京でみてみると、(コロナの新規)陽性患者の数が、10名を下らない状況から考えて、(第2波が)くる可能性が高いと思って、医療現場でも準備をしています。

◆コロナ禍でのライフスタイルのあり方

住吉:これからのライフスタイルは、当然のこととして、いろいろな感染予防を取り入れるなどをしたほうがいい状況だと思うのですが、猪口さんは、昔ながらの日本の生活様式に着目されているとお聞きしました。 猪口:そうですね。おばあちゃんとかから、“しつけ”として「食事の前には手を洗いなさい」とか「お金を触ったあとには手を洗いなさい」と、よく聞かされていました。それから、食卓では“取り箸”があって、子どもながらに取りづらいんだけど、取り箸で取らないと「ほら、間違えた」と言われるわけですよね。 住吉:はい。 猪口:日本食の多くは、手づかみのものはほとんどないですよね。必ずお箸を使う。お茶碗、お椀、それぞれの銘々皿があって、取り分けたものがほとんど。それから、もっと大きなライフスタイルで言うと、履物を脱いで座敷に上がっていく。汚れた足は、ちゃんと拭いてからじゃないと上がってはダメという形になっていると思うんです。 日本人のライフスタイルは、感染症をかなり意識したと言いますか、いろいろなことがわからないままに、“感染症を防ぐには、こういう生活をしたほうがいいんだ”というライフスタイルができていたのだろうと思います。それが、戦後にいろいろと変わってきたのかなと。 住吉:日本の暮らしのなかで、自然と(そうしたライフスタイルが)できていたのは、それこそ、これから高温多湿になることで、感染症やカビとかいろいろなことに気をつけなくてはならないような環境下で暮らしてきた文化から、ということでしょうか? 猪口:そうですね。昔の日本家屋は、風通しが良くて床が上がっているから、その下は通気性が良くて、窓も開けられる生活だったと思うんです。最近は、治安上の問題もあって窓を閉める。そうすると、冷暖房をつけて密室状態になりますから、換気が悪く、まさに今回の新型コロナ感染症が広がっていくには好都合な状況だった。 新しいライフスタイルを“ニューノーマル”というふうに言われますけど、昔の生活を取り戻す感覚、昔の生活では“こうしていたな”ということを、ちょっと回帰的に馴染みの深いものとして、ニューノーマルに取り入れていくのもいいんじゃないかと思っています。 住吉:そう考えると、新たに“変わったことをやらなきゃいけない”というよりは、日本の私たちにとっては自然なことなのかもしれませんね。 猪口:そうですね。忘れていたものをちょっと取り戻す感覚でいかなくてはならない。ただ、熱中症などの問題で、現在は現在で、新しいライフスタイルをつくらなくてはいけないのも確かだと思います。 住吉:最後に、リスナーに向けて伝えたいメッセージがあればお願いします。 猪口:自分がコントロールできる身の回りは、3密(密閉、密集、密接)を防ぐということでいいと思うのですが、不特定多数の人が集まるところでは、なかなか難しいので、そういうところは特に気をつけていただきたいと思います。 (TOKYO FM「Blue Ocean」2020年6月9日(火)放送より)

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