おひとりさまの老後【70歳代・単身世帯】貯蓄額・年金月額はどのくらいあるの?
人生の中で最も給与が高い時期はいつだと思いますか? 9月25日に国税庁が公表した「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、年齢階層別の平均給与が最も高かったのは、55歳から59歳の「545万円」でした。 ◆【円グラフや一覧表など】「70歳代・ひとり世帯の貯蓄額」&「厚生年金と国民年金」の1万円刻みの分布などまとめて見る!(出所:金融広報中央委員会など) ちなみに男女別でみると、男性で712万円、女性で330万円となっています。また、19歳以下から60歳未満までを5年ごとに区切ると、男性は年齢が上がるにつれて平均給与が高くなる傾向に。女性は年代による差はあまりみられませんでした。 60歳を超えると男女ともに平均給与は下がる傾向にあり、70歳以上においては293万円と、ピーク時の約半分となっています。 このように、シニア世代も、就労することで収入を得ている世帯はありますが、生活の柱となるのは終身で受給できる公的年金となるでしょう。 今回は、70歳代・単身世帯の貯蓄額・年金額から、シニアの暮らしぶりを観察していきます。老後に向けたライフプラン・マネープランの参考にご確認ください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【約30年で約2倍に】「シニアの単身世帯」は年々増加傾向へ…。
厚生労働省「2023年 国民生活基礎調査の概況」によると、65歳以上のいる世帯は「2695万1000世帯」で全世帯の50.6%を占める結果となりました。 65歳以上の世帯構造は下記のとおりです。 【65歳以上のシニアがいる世帯の世帯構造】 ・「夫婦のみの世帯」 863万5000世帯(全体の32.0%) ・「単独世帯」 855万3000世帯(全体の31.7%) ・「親と未婚の子のみの世帯」543万2000世帯(全体の20.2%) 1986年からの変化を見ると、かつて多かった「三世代世帯」は大幅に減少し、2023年には全体の7.0%にまで低下しました。 現在は、「夫婦のみの世帯」と「単独世帯」がほぼ同じ割合で多く、どちらも全体の約3分の1を占めています。 三世代同居が減少し、65歳以上の世帯構造は「夫婦のみ」や「単独世帯」が主流となり、それに伴って「生活様式」や「家計状況」も変化していることが予想されます。 特に家族の人数が少ない「夫婦のみ世帯」や「単身世帯」では、経済的不安を感じる人が増えていることでしょう。 次章では、70代の単身世帯における貯蓄状況について見ていきましょう。