中日・涌井秀章、根尾昂には「無限の可能性」 オフは共に自主トレ、来季『新ネオ』へ「絶対に化ける」と絶賛
中日の涌井秀章投手(38)が29日、ナゴヤ球場に隣接する選手寮「昇竜館」で契約更改交渉に臨み、1000万円ダウンの年俸9000万円でサインした。今オフ、ベテラン右腕の自主トレに根尾昂投手(24)が参加予定。「無限の可能性がある」という背番号7の皮をむき、”新ネオ”を見つけ出す。 今はまだ、皮をかぶっているだけ。それをむく手助けをするため、涌井が一肌脱ぐ。「可能性は無限にありますよね。中継ぎとしてやっているときも先発としてやってるときもあるので、どこかのタイミングでそれが化けるときが絶対来ると思う」と根尾の未来への期待を語る。 今季、涌井がナゴヤ球場で残留練習をしている際など、話をする機会も多かった。質問を受ければ、プロ20年のキャリアで培った知恵を授けた。その中で「(根尾が)どこで自主トレやるのか気になっていて、もし興味があるなら来てもいいよと。自分も聞かれたことに対して答えて、それを多分彼の中で消化して、お願いしたいなという気持ちになったのではないでしょうか」と参加の経緯を明かした。 打者としてドラフト1位でプロ入りし、一昨年のシーズン中に投手となった根尾。転向後には、いきなり最速154キロを計測した。絶対に化ける―。「そこに早くいかせてあげたい」と話す涌井が大切にすることは会話だ。「練習に関してはしっかりできる子。やっぱりいろいろ話したりしないと分からないこともあると思うので、協力できればいいなと思います」 若竜を気にかけつつ、自身のプロ20年目を省みた。開幕から先発陣を支えたが、7月中旬に右広背筋の肉離れで一時離脱。「20年やってきた中で初めてのけが。もったいなかった」。ただ、16試合に登板し、クオリティースタート(6イニング以上で自責3以下)は11試合と安定感が光った。来年で39歳。「この間、OB会で山本昌さんと一緒になって『あと12年だな』と言われた。そこを目指してやっていきたいと思います」と冗談めかしつつ、まだまだ現役として腕を振るつもりだ。
中日スポーツ