【広島好き】達川光男氏が語る森下暢仁投手の凄さ
「本当にルーキーなんだろうか」 広島東洋カープ・森下暢仁投手の2020シーズン成績を見たら、誰もが一度は思うはずだ。 ・10勝(3敗)※チーム最多 ・防御率1.91 ※セ・リーグ2位 ・規定投球回数達成(122.2回)※セ・リーグでは規定投球回数達成が6選手 10-11月「大樹生命月間MVP賞」を球団新人22年ぶりに受賞。10、11月は5戦4勝0敗・37イニングで自責点は僅かに1、防御率0.24という抜群の安定感を見せた。 もう一度疑いたくなる「本当にルーキーなんだろうか」と。
マウンドでの堂々とした姿、満塁のピンチでも強気に攻めるプレースタイルは、彼がルーキーであることを忘れてしまうほど風格がある。その一方、ヒーローインタビューでは爽やかで初々しさ溢れる受け答えをし、ルーキーらしい側面もみせてくれる。ルーキーらしからぬルーキーの森下投手とはいったいどんな投手なのか。
具体的に投球面ではどんな所が凄いのだろうか。カープ愛溢れる解説のみならずJ SPORTSのカープ応援サイト「カープ愛倶楽部」のコラムでもお馴染みのカープOB達川光男氏に話を聞いた。
“好投手の条件”とは?
達川氏が考える“好投手の条件”は、「スピード」「コントロール」「何種類かの変化球」「スタミナ」この4つが備わっていることだという。「何種類かの変化球」に関して、森下投手は「縦に大きく割れるカーブ」「カットボール」「チェンジアップ」と縦・横の変化球を操る。特に「縦に大きく割れるカーブ」は大きな武器で、150km/h台 のストレートと緩急をつけるピッチングが特徴の一つだ。
達川氏は「投げることももちろんだが、何よりも凄いのはスライドステップ(クイックモーション)ができること」だと話す。更に「フィールディングもうまい。バントもバッティングもうまい(2020シーズンは6安打3打点)。つまり先発投手として勝てる要素を持っている」。
明治大学野球部では最終学年でキャプテンを務め、第68回全日本大学野球選手権大会(2019年)にて優勝を飾り、キャプテンシーを発揮した。更に「新人王争いをしている際、焦ることなく一試合一試合を大事に投げていた。高校・大学と数々の大舞台を経験したからこそハートが強い。」