島根原発2号機、水位計が一時異常値と発表後、異常なしと訂正 中国電力
中国電力は12日、島根原発2号機(島根県松江市)で、原子炉内の水位を計る複数の水位計のうち、重大事故などが発生した際に使う水位計が一時的に異常な値を示したと発表したが、その後、機器の動作に異常はなかったと訂正した。原子炉内の水位には異常がなく、稼働は止めていない。 中電島根原子力本部によると、原子炉の出力を上げるため、出力を調整するポンプの配管内を流れる水の量を増やした際に、水位計の値が上限を超えた数値を示した。午前11時21分に監視できない状態と判断したとしている。流量を減らすと数値は元に戻った。通常時に使う水位計には異常はなかった。 新規制基準に沿って新たに取り付けた水位計で起こり得る現象だとし、「運転員の把握が十分ではなかった」と説明している。 異常値と発表したことで、島根県と松江市は同日午後2時、安全協定に基づいて原発内で立ち入り調査した。鳥取県、米子、境港両市も職員を派遣して調査した。 2号機は、7日の再稼働から約2時間後に核分裂が安定的に続く臨界状態に達した。12日は午前1時ごろに試験的に発電して家庭などに電気を送る「仮並列」を始め、出力を上げる試験をしていた。
中国新聞社