【似たクルマでもこんなに違う】ダイハツ・タフトVSスズキ・ハスラーの長所/短所 正反対の販売戦略
堅調に売れるハスラー/伸び悩むタフト
text:Yoichiro Watanabe(渡辺陽一郎) 日本で一番の自動車売れ筋カテゴリーは、Nボックス、スペーシア、タントなど、全高が1700mmを超えるスライドドアを備えた軽自動車だ。 【写真】あなたはどっち派? タフトとハスラーを比べる【超詳細画像】 (272枚) その一方で、SUVタイプの軽自動車も人気を急上昇させている。 2019年12月にスズキ・ハスラーが2代目にフルモデルチェンジを行い、2020年6月にはダイハツ・タフトもデビューした。 両車とも全高が1600mmを上まわり、広い室内とSUVの野性的な外観を両立させている。 両車の届け出台数をタフトが登場した後の数か月で見ると、以下のようになる。
タフトvsハスラー 直近の販売状況
タフト ハスラー 2020年7月 6300台 8831台 2020年8月 5292台 5384台 2020年9月 6873台 7757台 ハスラーは2019年12月の発売だから、タフトよりも登場時期が古い。 それでも届け出台数がタフトより多いのは、先代(初代)モデルからの乗り替え需要があるからだ。 先代ハスラーは2013年12月に発表され、2014年には1か月平均で8686台を届け出して人気車になった。 アルト+アルト・ラパンと同等の台数を販売していたので、先代型の保有台数も多い。 スズキの販売店によると「新型ハスラーは、先代型からの乗り替えが目立つ」とのことで、届け出台数も伸びた。 新型ハスラーは、先代型の登場から6年後にフルモデルチェンジされたので、タイミングも良かった。 一方のタフトは、現行型が実質的に初代モデルだから(1970年代に登場したタフトはまったく異なるSUV)、先代型からの乗り替え需要はない。 ダイハツの販売店によると「タフトでは、子育てを終えてタントから乗り替えたり、設計の古くなった現行ムーヴ(登場は2014年)から移るお客様が多い」 「ほかのメーカーから乗り替えるお客様も少なくない」という。それでも従来型から乗り替える顧客がいないので、売れ行きはハスラーを下まわる。