サン・ラーが脚本・音楽・主演 『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』2021年1月公開へ
サン・ラーが脚本・音楽・主演を務める1974年のアメリカ映画『SPACE IS THE PLACE(原題)』が、『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』の邦題で、2021年1月29日よりアップリンク吉祥寺、新宿シネマカリテほかにて公開されることが決定した。 【写真】ポスタービジュアル 本作は、アヴァンギャルド・フリー・ジャズの音源を大量に発表した土星から降臨した太陽神、超現実的宇宙音楽の創造者であり、1993年に地球を去ったサン・ラーによる、革新的SF映画。1969年頃に地球から姿を消していた大宇宙議会・銀河間領域の大使サン・ラーは音楽を燃料に大宇宙を航行する中、ついに地球と異なる理想の惑星を発見した。さっそく地球に戻り、ジャズのソウル・パワーによる同位体瞬間移動で米国にいる黒人のブラザーたちの移送計画を立てるが、その技術を盗もうとアメリカ航空宇宙局(NASA)の魔の手が迫る。 1960年代後半から70年代初頭にかけて、カリフォルニア大学バークレー校で「宇宙の黒人」という講義を行っていた土星人サン・ラーの存在が、サンフランシスコでアヴァンギャルド・アートを展開していた<DILEXI>のプロデューサー、ジム・ニューマンの目に留まり実現した本作。内容の一部は「宇宙の黒人」をベースとしている。今回上映されるのは地球上に残されていた唯一の35mmプリントからスキャン、史上初めてオリジナルの画面サイズであるスタンダードサイズ(1:1.33)で作られたデジタル素材で、オリジナルのフィルムの状態を最大限再現するため、一切レストアはされていない。海外では過去に約64分の<サン・ラー編集版>と呼ばれるバージョンがVHSで出回っていたが、本上映はオリジナルの81分のバージョンとなる。
リアルサウンド編集部