【陸上】女子100障害の木村、今季で引退 集大成の年、自己新狙う
陸上女子100メートル障害でロンドン五輪や世界選手権などに出場した木村文子(32)=エディオン=が、今季限りで現役を引退する意向を明らかにした。長年、日本のトップ選手として活躍してきたハードラーは「陸上人生の集大成として、自己ベスト(13秒03)の更新を目指したい」とラストシーズンへ気持ちを高めている。 <写真集>木村文子の歩み 広島・祇園北高、横浜国大から2011年にエディオンに入社した後、一気にトップ級へ飛躍を遂げた。12年にロンドン五輪に出場し、14年のアジア大会では銅メダルを獲得。17年の世界選手権では同種目で日本勢初となる準決勝進出を果たした。日本選手権は6度頂点に立った。 木村は当初、東京五輪が予定された昨季での引退を視野に入れていたが、昨春の五輪延期決定を受けて再考。21年シーズンでの引退を決め、昨秋には「セカンドキャリアと五輪の準備を同時に進めたい」と広島大大学院に入学。経験と知識にたけた指導者、アドバイザーを目指して練習と勉強を両立している。 新型コロナウイルスの感染拡大で今夏の開催に懐疑的な見方もある東京五輪には「今の状況で、絶対にやってくださいとは言えない。一般の方の納得がないと成り立たないと思う」と指摘。仮に再延期や中止になっても引退方針は変えず、「何かに左右されないものに集中したい。最後まで自己ベストを狙う」と全力疾走を誓っている。
中国新聞社