人工知能（ＡＩ）の開発などを手がけるオルツ（東京都港区）は、シンガポール政府のＡＩ活用促進機関ＡＩシンガポール（ＡＩＳＧ）と提携した。アジアの生成ＡＩ分野の技術発展に向け、基礎・応用研究やプロダクト開発で連携する。 　ＡＩシンガポールなどが参画して開発する大規模言語モデル（ＬＬＭ）「シーライオン（Sea-Lion）」のモデルやデータセットを自社製品に組み込み、ＡＩ技術を強化、活用する道を模索する。日本語で最高精度と推論速度を実現した自社開発の軽量型ＬＬＭなどの技術力を生かし、シーライオンプロジェクトでの東南アジア各国の複雑な言語に対応したＬＬＭの開発に貢献していきたい考えだ。 　オルツが展開するソフトウエア同士をつなぐ「アプリケーション・プログラミング・インターフェース（ＡＰＩ）」のプラットフォーム「オルツ・デベロッパー（alt developer）」を通じたＬＬＭの提供も視野に入れている。 　オルツは声明で、「今回の提携を通じてＡＩ推進と普及に向けた取り組みを本格化し、国際市場への参入を加速させる。両者でアジアを中心としたＡＩ市場の発展と成長に寄与していく」と説明した。