パリ五輪・競泳女子代表の平井瑞希、米テネシー大進学で新たな一歩「自分を超え続ける」
パリ五輪競泳女子100メートルバタフライ7位の日大藤沢高3年、平井瑞希(アリーナつきみ野SC)が卒業後の進路に米テネシー大を選んだ。17歳で五輪初出場を果たした新鋭は4年後のロサンゼルス五輪を視野に入れ、新天地で新たな一歩を踏み出す決断をした。 「挑戦が多かった1年です」。急激に記録を伸ばしたこの1年を平井はそう表現する。昨年4月の日本選手権は58秒82で6位だったが、今年に入って急成長し、3月のパリ五輪代表選考会では56秒91をマークして優勝。あっさりとパリ五輪切符をつかみ取った。 ターンなど壁際の上達が一因だが、「毎日、こうかな、ああかなと考えながらやっていました」と平井。「自分を超え続けること」をひたすら目指した結果だった。 五輪では7位入賞を果たし、混合400メートルメドレーリレーの8位や女子400メートルメドレーリレーの5位にも貢献。「今までに感じたことがないほど歓声がすごくて、すごく楽しかったです」と振り返る。 ただ、100メートルバタフライで自己ベスト更新はならず、「どんなところでも自己ベストを出せるようにすることが課題」と心に刻み込んだ。 高校3年生。卒業後は米テネシー大に進学する。米国の大学の環境や選手とコーチのコミュニケーションの取り方に魅力を感じたという。 英語は特に得意なわけではないが、文武両道の高校生活を歩む逸材は「自分を超え続けるという考え方は、勉強でも水泳でもできる。(勉強は)水泳の高いレベルでの挑戦にもつながる」。しっかりと新たな環境を見据える。 2028年夏季五輪の開催地は米ロサンゼルス。「自己ベストを更新し続けるようになることが一番ですけど、ロサンゼルスでは自分が(優勝して)国歌を流せるように頑張りたいと思います」。自身への挑戦の先にある栄光をつかみにいく。(橋本謙太郎)