約70万円から「手が届く」中国産ハーレーの実力、中免で乗れる「X350」とスポーツスター風「X500」
このセグメントは主に大衆向けで実用性にフォーカスしている。また、多くのメーカーがこのクラスのバイクを通じて新規ライダーの忠誠心を獲得し、将来的に上級モデルへのステップアップを促している。 ■海外から、400ccクラスが面白くなってきた 400ccクラスのモーターサイクルは、かつて日本の中型免許に特化した、日本メーカーのモデルが多種多様に登場し、レーサーレプリカからネイキッド、タウンユース向けのレトロデザインやアメリカン、オフローダーまでより取り見取りだった。
国内市場の衰退や排ガス規制の強化によって一時はすっかりさみしくなってしまったが、アジアを中心とした海外による活況を経て、スポーツ、ネイキッド、クラシックなど選択肢が再び拡大しつつある。 そんなマーケットにおいて、ハーレーX350/X500は、実はブランドではなく実力で勝負しようという意欲作である。従来の「ハーレーらしさ」を期待するライダーには異なるフィーリングかもしれないが、若い世代や新規の顧客層にとっては魅力的な選択肢となるだろう。
評価するポイントの中には、購入後の整備に対する安心も含まれるべきだ。規模が小さいほかのブランドとは異なり、日本に充実したサービス・ネットワークを持つハーレーダビッドソンゆえの安心感も考慮に入れておきたい。
田中 誠司 :PRストラテジスト、ポーリクロム代表取締役、PARCFERME編集長