2025年 “周年企業” 最長の900周年は「冠稲荷神社」、100周年は2,000社、創業100年超は4万6,601社
創業100年超の老舗企業 2025年は全国で4万6,601社
2025年の創業100年超の老舗企業は、100周年を迎える2,000社が加わり、4万6,601社にのぼる。宗教法人などを除く最古は、社寺建築を手がける578年創業の金剛組(大阪)が業歴1446年で、現存する企業では世界最古といわれる。 次いで、587年創業で華道の名門である「池坊」の池坊華道会(京都)、705年に開湯されギネスにも世界最古の宿と認定された西山温泉慶雲館(山梨)、717年創業の温泉旅館の古まん(兵庫)、718年創業の旅館の善吾楼(石川)と温泉宿が続く。 ◇ ◇ ◇ 2025年に周年を迎える企業は、激変の時代を耐え、柔軟に対応しながら幹となる柱がしっかりしている企業だ。戦後復興からグローバル経済に巻き込まれながらも50周年を迎える企業は2万6,719社。60周年は2万4,906社、70周年は1万6,291社と減少していく。第二次世界大戦終結の年に創業された80周年は6,425社と社数は少ない。 業歴100年超の4万6,601社は、二度にわたる世界大戦、不況、関東大震災、オイルショック、バブル崩壊、リーマン・ショック、東日本大震災、新型コロナウイルス、物価高騰など、100年に一度の歴史的な不況や災害を乗り越えた老舗企業だ。今、問題になっている事業承継、事業展開などをいち早く乗り越え、名実ともに「老舗企業」を名乗ることができている。 2024年は、コロナ禍が収束し、経済活動も活発化したが、円安や物価高、人手不足などの問題が深刻化した1年だった。2025年の干支である蛇は、脱皮をすることから「復活と再生」を司り縁起が良いとされる。新年が日本経済の力強さを取り戻す年になりますように。