2025年 “周年企業” 最長の900周年は「冠稲荷神社」、100周年は2,000社、創業100年超は4万6,601社
2025年は巳年。金運の象徴といわれる蛇にまつわる縁起の良い年と言われる。そんな年に創立900周年(1125年創業)を迎えるのが 「冠稲荷神社」(群馬県)だ。そして、800周年(1225年創業)は、「くじ取らず」の鉾として京都祇園祭で山鉾巡行の先頭を行く「長刀鉾保存会」が名を連ねる。 長い歴史を誇る企業や団体、神社など、節目の100周年(1925年創業)は、全国で2,000社が迎える。三菱食品、中外製薬、日本放送協会(NHK)、野村證券などを傘下に置く野村ホールディングス、雪印メグミルクなど、各業界を代表する企業が並ぶ。100年超の老舗企業は全国で4万6,601社にのぼる。 100年前の1925年は、大正デモクラシーが盛り上がり、5月には普通選挙法が公布された。11月には山手線が環状線運転を開始した年だった。1918年に第一次世界大戦が終戦を迎え、1923年には未曽有の関東大震災も起きたが、日本の近代化と民主主義を育んだ年でもあった。 創業100年以上の老舗企業は、こうした時代に生まれ、第二次世界大戦から戦後の高度経済成長、バブル崩壊、東日本大震災、コロナ禍など、僥倖と苦難を織り交ぜて乗り越えてきた。 1625年創業の400周年は7社ある。酒蔵の「福光屋」(石川)、味噌製造の「青源味噌」(栃木)、七味唐辛子製造の「中島商店」(東京)など、老舗企業が名を連ねる。 1725年創業の300周年は、化学品製造の「竹本油脂」(愛知)、温泉旅館の「琴平国際ホテル八千代」(香川)など8社。1825年創業の200周年は、化粧品製造「伊勢半」(東京)や醤油製造の「直源醤油」(石川)など、7社が確認された。戦後生まれの50周年(1975年創業)は2万6,719社で、コンビニ大手のローソンや日本メドトロニック、トヨタホーム、モンベルなど。 ※ 本調査は、東京商工リサーチ(TSR)の企業データベース(約430万社)から、2025年に創業(創立)100周年などの「周年」を迎える企業(個人・各種法人を含む)を抽出、分析した。50周年以外は、100年単位でまとめた。