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離婚した母が不倫を隠していたことが発覚 父に反撃方法はあるか?

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マネーポストWEB

 離婚をすれば何らかの禍根が生じるのはやむを得ないが、母親が父親を騙して再婚していたことが発覚した場合、父親側が反撃する術はないのか? 子供からの相談に対して、弁護士の竹下正己氏が回答する。

【相談】  学生です。両親は5年前に離婚、親権は母に。その母は3年前に再婚。先日、母と再婚相手の関係が10年前から続いていたことが発覚。母は再婚相手と一緒になるため、何年もかけて父に離婚を迫ったようです。この場合、今からでも父は再婚相手に慰謝料請求できますか。不倫の請求に時効はあるのでしょうか。

【回答】  夫婦間には貞操義務があり、配偶者甲が不貞行為をすると、同人は他方配偶者乙の人格権侵害の不法行為を、不貞行為の相手方は甲に貞操義務の順守を求める乙の権利を侵害する不法行為を、それぞれしたことになります。

 母親と不貞相手の再婚男性は、父親に対して不法行為に基づく損害賠償として慰謝料を支払わなければなりません。男性が離婚同然で、貞操義務が失われた状態と誤解していたと言い訳しても、5年間も不貞を続けたことからは、少なくとも過失があったと思われ、不法行為責任は免れないでしょう。

 別に有責配偶者の行為により、離婚せざるを得なくなったこと、すなわち離婚自体による慰謝料の問題もあります。夫婦間では不貞に限らず、DVなどの不法行為が積み重なって離婚になった場合、婚姻期間中の個々の不法行為は離婚による不法行為と一体で処理され、離婚時の慰謝料に吸収されます。

 一方、離婚は夫婦で決めるので、不貞行為の相手方は離婚させることを意図し、婚姻関係に不当な干渉をして離婚させたような場合でなければ、離婚自体については不法行為責任を負いません。

 さて、ご質問の時効ですが、民法では不法行為による損害賠償請求権は、被害者が損害及び加害者を知ってから、3年間権利を行使しなかったとき(ただし、今年4月から施行された改正法では、生命・身体を害する不法行為の場合は5年間)、または不法行為のときから、20年間経過したときに時効で消滅するとされています。

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