関根勤は出てるのに…なぜ小堺一機をバラエティ番組で見かけないのか?
芸歴44年、小堺一機(65)が今春放送の単発ドラマ「ずんずん!」(テレ朝)に主演することが発表された。地域住民を救う牛乳配達人を演じる。NHK大河ドラマ「八重の桜」(2013年)の岩倉具視役などドラマ経験は豊富だが、主演は実に16年ぶりだ。 【画像】小堺をしごき抜いた萩本欽一 萩本欽一直系のコメディアンである小堺。専修大学在学中の1977年、「ぎんざNOW!」の素人参加コーナーでチャンピオンに輝き、萩本擁する浅井企画入り。そこで盟友・関根勤(67)とも出会った。 萩本に見出され「欽ちゃんのどこまでやるの!」に抜擢されたが、萩本のアドリブに対応できず、しごかれ抜いた。その際のことを小堺はかつて「週刊文春」で阿川佐和子氏に語っている。 「毎週、収録が終わるとスタッフとディスコに行って、大音響の中で『萩本、死ね~! 死ね~!』って叫びながら踊ってましたもん」 コントで苦しむ小堺を救ったのは“話術”だった。関根との“コサキン”コンビのラジオは81年にスタート。そのトークに注目したフジテレビが84年、平日13時スタートの帯番組「ライオンのいただきます」の司会に抜擢した。以降、後継の「ライオンのごきげんよう」が2016年に終了するまで、実に32年にわたり、タモリと並ぶフジの「昼の顔」となった。 「人畜無害と揶揄されるほどの嫌みのなさで、主婦の好感度を堅持。タモリらの陰に隠れがちだが、80年代以降のテレビを代表する司会者の1人」(芸能デスク)
小堺がバラエティのひな壇に座らない理由
しかし「ごきげんよう」終了以降、小堺をテレビで見る機会は減少。関根のように、バラエティのひな壇に座ることも殆どない。 「後輩に突っ込まれて相好を崩す関根とは対照的に、小堺はそれをよしとはせず、あくまでイジり役が本領という自負がある。実は厳格で、相対すると意外にオーラもある小堺。後輩芸人にすれば、気軽には突っ込めないという面もあるが……」(ベテラン芸能記者) その点で、タレント、素人問わずイジり倒し、爆笑をさらった“欽ちゃんイズム”の後継者は、関根ではなく小堺なのだという。 「バラエティなどでは家族をネタにしない点でも萩本と共通している。85年に結婚した元OLの妻との間に一男二女がいるが、長男がタレント(小堺翔太)だと知らない人も多く、娘の麻里とレギュラー共演までした関根とは対照的。今のバラエティはイジられ上手の需要が多いが、舞台やドラマにも力を入れてきた小堺、今さらひな壇に座ってまで露出を増やすつもりもないはず」(同前) 後輩にイジられたら“ごきげん”ではいられない?
「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年2月18日号