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鋼材内需、今年度5000万トンに急減。製造業向け比率62.7%に低下

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鉄鋼新聞

 2020年度の国内鋼材消費量(国内鋼材需要)は、上期については2433万トンと年率5千万トンを下回るものの、下期の回復により通期で5020万トン程度と、辛うじて5千万トンの大台は確保する見通しだ。ただ、10年ぶりに6千万トン割れとなった19年度よりも、さらに15%程度減少する見込み。特に上期の製造業向け急減が響き、通期の製造業向け比率は62・7%と19年度(64・0%)比で1・3ポイント低下する見通しだ。  高炉メーカーの推計によると4~6月期の国内鋼材消費量は1182万トンだった。製造業向け比率は6割を下回り、59・6%と落ち込んだ。7~9月には自動車向け内需が増加し、上期の製造業比率は61・4%とやや上昇する見込み。  下期には需要回復への期待感はあるが、回復ペースは緩やかとなる公算が大きい。需要分野別の濃淡も広がりそうだ。自動車分野はある程度の確度で回復が見えており、土木分野も一定の需要が見込める。  ただ、それ以外の分野では「建設機械は足元で戻ってきているとの情報もあるが、産業機械はそうでもない。建築分野は設備投資意欲の低下もあり、弱いかもしれない」などの指摘があり、下振れリスクもある。造船分野は日本造船メーカーの受注残が増えておらず、下期以降にピッチダウンが本格化するとの見方が有力だ。  ここ最近、日本の内需は「年間6千万トン」規模で推移してきた。そのうち2千万トンが間接輸出となり、純粋な内需は4千万トン規模だった。この構造が大きく変わるのか。来年度以降に、どれほど回復するのか。「V字型にはならずにU字型あるいはL字型」とも言われる回復軌道の行方が注目される。  過去の国内鋼材消費量を詳細に振り返ると、ピークは1990年度の9400万トン。ここ10年間では、リーマンショック前の07年度が7951万トンと直近のピークだった。翌08年度が6972万トン、09年度が5712万トン、10年度が6032万トンと推移した後、11~18年度は6100万~6500万トンの範囲で推移してきた。