高松で「サザエさん」作者・長谷川町子と菊池寛との関係紹介する展示
高松出身の文豪・菊池寛と漫画「サザエさん」の作者・長谷川町子の関係を紹介する「サザエさんと菊池寛のうちあけ話」展が現在、サンクリスタル高松(高松市昭和町1)4階の企画展示室で開かれている。(高松経済新聞) 【写真】菊池寛が登場する「サザエさん」2巻の直筆原稿も展示する 菊池と長谷川との間に直接の交流があったか定かではないが、1948(昭和23)年に出版された漫画「サザエさん」2巻や、1978(昭和53)年に朝日新聞日曜版で連載された自伝エッセー漫画「サザエさんうちあけ話」第6話で菊池が登場するほか、長谷川の姉・毬子さん(故人)が菊池の小説で挿絵画家としてデビューし、妹・洋子さんは菊池から直接文学の講義を受け、後に文芸春秋社に入社するなどの関わりがあった。 同展では直筆の原画や原稿121点を含む243点の資料で、「似たもの一家」「意地悪ばあさん」などの「サザエさん」以外の長谷川の漫画作品、香川を含む全国を回った際の体験を漫画にした最後の連載「サザエさん旅あるき」などを紹介する。 会場では「サザエさんうちあけ話」単行本や横とじで出版された「サザエさん」1巻初版の復刻版、Tシャツやトートバッグ、同展に合わせて製作された「サザエさんうちあけ話」内に登場する菊池をモチーフにしたマグネットなどのグッズも販売する。「サザエさん」の4こま漫画の吹き出しにせりふを入れるコンテストも行い、投票結果上位3人に記念品を贈呈する(募集は9月29日まで)。 同館学芸員の槲田(くにぎだ)瑤子さんは「『サザエさん』に菊池寛が出てくるのは有名で、いつかこうした展示をやりたいと思っていた。筆跡や原稿を切り貼りした跡も間近で見られる。長谷川さんの原画をゆっくり見てもらえれば」と話す。 開館時間は9時~17時。入館料は、大人=500円、大学生・65歳以上=300円、高校生以下無料。10月14日まで。 9月28日には、同館3階の視聴覚ホールで長谷川町子美術館(東京都世田谷区)の川口淳二艦長と橋本野乃子副館長を招き、講演会「懐かしくて新しい、長谷川町子の世界」を開く。開催時間は13時30分~15時。入場無料。定員は200人。当日先着順に受け付ける。
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