240Zを15歳で初めて手に入れて……「912と交換でもいいか」子供のころからあこがれてようやく手にしたハコスカはショートノーズ
決して大柄ではないオーナーの職業とは? 密かな夢も語ってくれた
ブルーバードとスカイラインはどうだったのか。時はマイカーブームの真っ只中。自家用車の需要は増加し、ツーリングカーレースやラリーの人気は高揚。こうした時代の後押しがあって、日産を名乗ったこの2車種は別の運命を歩み始めた。 プリンスのスピリットを秘めた3代目スカイラインはその強烈な個性を保ったまま、すぐに日産に融合していく。後輪独立懸架を採用したのは発売からわずか2カ月後。併せてL型6気筒エンジンを搭載してなお、姉妹車としての道は拒み、プリンススピリットを宿す日産の1車種としての立場を確立した。そしてブルーバードと切磋琢磨しながら日産のスポーティセダンを盛り上げていった。21世紀に入り、すっかり顔ぶれの変わった日産のラインアップから先に名前が消えたのはブルーバードだった。 決して大柄ではないシャレルマンさんの職業は、なんとアメリカ軍海兵隊に所属する軍人である。 「爆薬や爆弾が専門です。ミリタリーはずっとやりたいと思っていたんです。今がその機会ですから、今のうちにやらないと」 のびのびとした声で考えを言葉に表した。やりたいことはやってみる、と。もちろんこんな世界情勢下、アメリカ軍兵士であるから世界の駐屯地へと派遣される生活。しかしそれも自分で選んだ道だ。 「次は間もなくイラクに派遣される予定です。プロペラ機の、金属の座席に詰めて座らされて、延々18時間の飛行。もうそれだけでも大変ですよ」 それでも実は密かな夢がある。日本国内の米軍基地に駐留する機会もありそうだというのだ。 「その時にはこのスカイラインを持っていって日本の道を走らせてみたい」 このショートノーズのスカイラインは再び日本の地を踏むことができるか。シャレルマンさんの夢は膨らむ。
Nosweb 編集部
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