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セレナについて「誰に対しても強すぎる」とエバート [テニス]

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 テニスのライバル関係についてはかなり精通しているクリス・エバート(アメリカ)は、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)のキャリアについてのあることに気付いた。グランドスラムのシングルスを23度制したセレナは、あまりライバル関係というものを経験していない。 WTAツアー2020表彰写真|PHOTOアルバム  エバートは5度のウインブルドン決勝を含めたマルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)に対する長年に渡る一連のライバル同士の対決を経験しており、プレースタイルや舞台裏のストーリーという意味で魅力ある対比を提供していたのである。 「私たちは、言わば“昼と夜”のようだった。彼女は共産主義の国から来た。私は自由の国で生まれた。彼女は恐れ知らずだった。私はカトリックの家族で育ち、慎重派だった。私たちはすべてにおいて違っていた。私たちはそれぞれ、違ったファン層に支えられていたの」とエバートはAP通信との電話インタビューの際に話した。 「ある人々は私を愛して彼女を忌み嫌い、別の者たちは彼女のことが大好きで私のことは大嫌いだった。私たちが対戦するとき、人々は自分のことのようにのめり込んでいた感じだったわ」  反対にセレナの場合、彼女がもっとも頻繁に対戦した選手は姉のビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)だった。ふたりはここまでのところ30回対戦しているが、これはエバート対ナブラチロワより50回少ない。そんな訳でエバートは、対比的要素が少ないことから彼女たちの家庭内の対決が通常のテニスのライバル関係が生みがちな感情やひいき的な応援を生み出さないのだろうとという結論に達した。  そのような対比的要素を提供した可能性のある対戦相手が何人かいたかもしれないが、セレナに対抗しうる存在としては物足りないと言わざるを得ない。例えばマリア・シャラポワ(ロシア)がセレナに対して2勝20敗、スローン・スティーブンス(アメリカ)は1勝5敗だ。ジュスティーヌ・エナン(ベルギー)は6勝8敗だったが、そこに含まれるグランドスラム大会決勝は1試合だけだった。 「恐らくそれは、セレナが誰に対しても強すぎるということを示しているんじゃないかしら」とエバートは分析した。  1968年に始まったオープン化以降の時代における、いくつかのライバル関係を見てみよう。 ■マルチナ・ナブラチロワ(チェコスロバキア/のちにアメリカ)vs クリス・エバート(アメリカ) ・対戦回数:80回(ナブラチロワが43勝37敗でリード) ・グランドスラム決勝:14回(ナブラチロワが10勝4敗でリード) ハイライト:ナブラチロワのグランドスラム初タイトル――彼女とエバートは各々18回ずつグランドスラム大会優勝を遂げた――は、1978年ウインブルドン決勝第3セット7-5の勝利の末にもたらされた。また1985年フレンチ・オープン決勝での第3セット7-5でのエバートの勝利は、テニス史上最高の名勝負のひとつとみなされている。 ■セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)vs ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ) ・対戦回数:30回(セレナが18勝12敗でリード) ・グランドスラム決勝:9回(セレナが7勝2敗でリード) ハイライト:2001年USオープン決勝におけるビーナスの勝利――これはきょうだいの間で戦われた一世紀以上ぶりのグランドスラム決勝であり、そのため放送時間がプライムタイムに移され、有名な大学のアメリカンフットボールの試合以上のテレビ視聴率を引き出した。セレナは2002年フレンチ・オープンから2003年オーストラリアン・オープンまで、連続4回の姉妹対決となったグランドスラム大会決勝で4度とも勝った。 ■シュテフィ・グラフ(ドイツ)vs マルチナ・ナブラチロワ(アメリカ) ・対戦回数:18回(9勝9敗のタイ) ・グランドスラム決勝:6回(グラフが4勝2敗でリード) ハイライト:1988年ウインブルドン決勝でグラフがフルセット勝利をおさめ、ナブラチロワの同大会連覇に「6」で終止符を打つことになった。彼女はその年、テニス史上唯一となる「ゴールデンスラム(1年の間に4大大会全制覇+オリンピック金メダル)」を達成した。グラフは翌年のリマッチでも勝者となった。 ■シュテフィ・グラフ(ドイツ)vs モニカ・セレス(ユーゴスラビア/のちにアメリカ) ・対戦回数:15回(グラフが10勝5敗でリード) ・グランドスラム決勝:6回(3勝3敗でタイ) ハイライト:1992年フレンチ・オープン決勝での第3セット10-8でのセレスの勝利は、全スポーツを対象とした壮観な試合のひとつにリストアップされる。彼女は6つ目のマッチポイントで勝利を決め、グラフを倒してロラン・ギャロス3連覇を達成した。一方で1992年ウインブルドン決勝は6-2 6-1 でグラフの勝利と、比べ物にならないほど一方的だった。 ■クリス・エバート(アメリカ)vs イボンヌ・グーラゴング コーリー(オーストラリア) ・対戦回数:38回(エバートが26勝12敗でリード) ・グランドスラム決勝:5回(エバートが3勝2敗でリード) ハイライト:1976年ウインブルドン決勝において、エバートが第3セット8-6のスコアでグーラゴング コーリー(実は妊娠初期だった)を下した。その4年後にグーラゴング コーリーはウインブルドンでエバートをストレートセットで破り、オールイングランド・クラブでシングルスのタイトルを獲得した66年ぶりの母となった。 ■その他 グラフ vs アランチャ・サンチェス ビカリオ(スペイン)、エナン vs キム・クライシュテルス(ベルギー)、ビーナス vs リンゼイ・ダベンポート(アメリカ)、マーガレット・コート(オーストラリア)vs ビリー ジーン・キング(アメリカ)(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

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