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JRvs静岡県「リニア問題」、非はどちらにあるか

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東洋経済オンライン

 「本質を見失ってはいけない。対立構造は終わりにしましょう」――。JR東海が進めるリニア中央新幹線の工事が静岡県だけ本格着手できていない問題で、国土交通省の水嶋智鉄道局長は6月13日、静岡市内で行われた記者会見で関係者に異例の要請を行った。 【図】リニア中央新幹線のルート  「本質」とはリニアの2027年開業と環境への影響の回避・低減を指す。国土交通省は2014年10月にリニア工事を認可したが、県はリニア工事が大井川の水量減少や南アルプスの生態系に影響を及ぼすおそれがあるとして、今も工事着手を認めていない。2027年開業は今や風前のともしびだ。

 「関係者がそれぞれの立場で何ができるか建設的に考えていただきたい」と水嶋局長は話すが、期待と裏腹に、JR東海と静岡県の対立は深まるばかり。建設的な議論にはほど遠い。 ■会談前から決定的だった県の「拒否」  話は少し前にさかのぼる。2027年に開業にこぎつけるためには、トンネル掘削の前段で行うヤード整備などの準備工事だけでも6月中に再開する必要があるとして、JR東海は川勝知事に面談して直接説明したいとする文書を5月20日に送付した。トンネル掘削工事については国交省が設置した有識者会議や県が設置した専門家会議において議論が進められており、その結果が出るまでは開始できないが、ヤード整備はトンネル掘削工事とは別の工事なのでぜひ認めてほしいというのがJR東海の理屈だ。

 当初は、「会ってもしょうがない」としていた川勝知事だったが、5月27日も金子社長から再度の面談要請が来たことで、「大井川の水がいかに流域の人々にとって大切なものであるか」を直接伝える機会になると考え直し、面談を了解した。  6月16日、川勝知事は大井川流域10市町村首長と意見交換を行った。その席上で、県の事務局が、「JR東海が今行うべきはヤード整備等の準備ではなく、有識者会議や専門家会議において47項目の“引き続き対応を要する事項”の説明責任をきちんと果たすことである」と発言している。金子社長とのトップ会談において、川勝知事がJR東海の要望を拒否するのはこの時点で決定的だった。

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