リゾ　photo by Getty Images

アメリカの人気歌手のリゾが自身の健康と幸福のための食生活の転換を語った。「Good as Hell」や「Truth Hurts」など数々のヒット曲で知られる彼女は、2020年にヴィーガンとしての道を歩み始めたが、その後2022年に動物性タンパク質を再び食生活に取り入れることを決意した。この変化の背景には、海外旅行や健康の探求が深く関わっているという。 〈写真〉2024年10月、雑誌「フォーチュン」の「最もパワフルな女性サミット2024」に出席したリゾ ■日本での食の発見をきっかけにヴィーガンを辞めた リゾがヴィーガンの食生活を見直したのは、2023年8月の日本を訪れたことがきっかけだった。日本の料理に魅了された彼女は、「日本の食べ物は、とても新鮮で美味しかった」とTikTokで語り、特に新鮮な寿司やふわふわの卵料理に驚いたという。その後、彼女は友人から「世界で最も健康的」とも言われる日本流の食生活を試してみるよう勧められ、動物性タンパク質が自分の体に与える影響を観察するようになった。「試した結果、動物性タンパク質が私のエネルギーを高め、体重を減らし、頭のモヤモヤ感を軽減してくれることがわかった」と彼女は語った。 ■たっぷりの野菜や果物に動物性タンパク質を取り入れる 新たな食生活の中で、リゾは日々の食事に動物性タンパク質を取り入れている。朝はレモン水で始まり、卵白カップケーキ、カリフラワーのハッシュブラウン、フルーツを摂取している。昼食にはオクラウォーターやバッファローチキンレタスラップを楽しみ、自家製のピーチティーを楽しんでいる。そして夕食にはグリルチキン、アスパラガス、ニンジンを加えたバランスの取れた食事を摂取しているという。「これが私の目標を達成し、体が心地よく感じられるようになった食生活」と彼女はInstagramでシェアした。 それでも彼女はヴィーガンの食生活に対する敬意を忘れていない。「ヴィーガンの食事は今でも一番健康的だと思っている。いつかは『ローフード・アルカリ性食品・ヴィーガン』を実践したい」と彼女は語り、植物性中心の食事を目指す意向を示した。ちなみに、「ローフード・アルカリ食」とは、体内のpHレベルを高めることを目指す植物ベースの食事法だが、医学的にはその効果が証明されているわけではない。専門家によれば、体は自然にpHバランスを調整する仕組みがあるため、特別な食事法を必要としないという。 ■27キロの減量はウェイトトレーニングとカロリー制限で リゾはまた、健康的な生活への取り組みについてもオープンに語っている。2024年4月には、運動と健康的な食生活を続けた結果、自然と約27キロ減量したことを明かした。「減量は本当に時間がかかるし、体重計の数字がほとんど動かない。でもそれは重要じゃない。今の生活スタイルを誇りに思っている」と彼女は述べている。しかし、その成功の裏では批判や憶測に悩まされることもあったという。2024年9月には、「オゼンピック」を使用しているとの噂が広がったが、彼女は「5か月間、ウェイトトレーニングとカロリー制限を続けてきた結果」と反論した。 ■自分自身が幸せであることが何よりも大切 リゾは、自分自身の体験を正直にシェアすることを大切にしている。「人がヴィーガンでいる理由はさまざま。健康、環境、動物愛、あるいはそのすべて。それぞれがその瞬間に最善だと思うことを選べばいい」と彼女はファンに語りかけている。そして、「幸せであることが何よりも大事。それがあなたにとっての幸せなら、私も幸せ」とメッセージを締めくくった。リゾの食生活の変化、それに伴う心身の変化に関するストーリーは、私たちが自分の健康や幸福に向き合う上でのヒントを与えてくれる。彼女の言葉を借りれば、「自分にとって何が最善かを見つけ、その瞬間を大切にする」ことこそが、健康的なライフスタイルへの第一歩なのかもしれない。 出典：‘Former vegan’ Lizzo reveals the ‘animal proteins’ she eats in a day that helped her lose weightIs Lizzo Vegan? Inside Her Decision to ‘Indulge’ and Reintroduce Animal Proteins in Diet Lizzo Breaks Down What She Eats in a Day Amid Major Lifestyle Change 文／山口華恵